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6.11 お産とコーチング


「おぎゃーおぎゃー」

「おめでとうございます!!」拍手喝采。

その場にいる全ての人が笑顔。

ここは東京の某大学病院、産婦人科病棟。

新人教員の私と看護学生4名、実習中の出産に初めて立ち会わせてもらった。

ここの病棟では、不要な医療介入は行わない。

【赤ちゃんが生まれてくる力】と【お母さんの生み出す力】をひたすら信じて待つ。

だいたい待てない医者が多いなか、これには驚いたし感動した。

切開を入れたら、時間も短縮されるしお母さんの痛みに耐える時間も短くなる。

けれど、その分お母さんは産後も切開部分の痛みと数日付き合わなければならなくなる。

命に関わることになれば、積極的に介入するけれど、基本は母児の【持っている力】を信じて待つ。

周りが力んでも、コントロールできるものじゃない。

周りの人たちはみな黒子に徹する。

それは、みんな1人1人が貴重な存在なんだと言うこと。

命が生まれる場は、やっぱり神の領域だと私は思っている。

異常がない限りは【見守る】しかない。

学生たちと、感動の場面を共にしていて思ったことがあった。

どんな人も最初はここから人生をスタートさせている。

「おぎゃー」と泣いて生まれ、周りから笑顔で祝福されたということ。

これは覚えてはいなくても、紛れもない事実だ。

お産に立ち会うと、黒子に徹する部分ではコーチと似ていると思っている。

コーチングって、お産と一緒で助産師がどんなに力んでも赤ちゃんは生まれない。

母児を信じ、生まれる力を最大限に発揮できるようサポートするのが仕事だから。

【生まれる場】と【命が消えゆく場】にたくさん立ち会わせていただいた私だから伝えられることがある。

【本当にあなたはどう生きたいですか?】
【それは本音ですか?】

後悔して欲しくない。

やりたいことたくさんできて、幸せな人生だったと最期を迎えて欲しいから。

人生は一度きり。

やり直しはきかない。

だからこそ、私は関わる人にしつこいと思われたとしても繰り返し問いかける。

表面的な言葉で綴る、絵空事に時間を費やしたくない。

いつだって私は本気だ。

いつからでも人生は自分次第でどうにでもなる。

未来は変えていける。

必要なのは【今をどう生きるか】だから。

過去なんてどうでもいい。

未来が変われば、過去にも意味づけができる。

未来が変われば、過去に感謝できる。

未来が変われば、生きかたが変わる。

#助産師コーチ
#迎え人送り人
#命は一度きり
#悔いない人生



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