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CGごはんコンテストに参加した話

昨年美味しそうな食べ物をCGで表現する「CGごはん」というコンテストに参加しました。
結果はプロ部門第3位でした!とても嬉しい結果になりました。
なぜ参加したのか、どういうマインドで作ったか、コンペの感想などを遅くなりましたがまとめようと思います。

なぜ参加したのか?

①コンセプトが好きだった

僕は普段食べ物のCGなどは作りません。
でも今回のコンペのコンセプト「食べ物を美味しそうにみせる」という所がとても興味をそそられました。
これがただの「リアルさを競う食べ物CGコンペ」だったら参加していません。
食べ物CGを美味しそうに見せるテクニック・スキルと、
僕が普段作っているようなCGを魅力的にみせるテクニック・スキルは
大きくは同じだと思ってます。具体的な表現方法は違いますが魅力的に映るように演出するというのは同じだと思います!
なので自分のスキルをアピールできると思ったし、食べ物という普段自分が選択しない被写体を扱うことで学びも多いだろうなと考えました。


②審査員が良い

今回のコンペは人選の前に枠組みから好きでした。
その理由は「食のエキスパート」と「CGのエキスパート」の2チームがジャッジするというシステム。これがとても好き!
その分野のプロの発言はやっぱり説得力があると思うので!

やっぱりCG屋さんばっかり集まってやりとりしていても大きなムーブメントにはなれないと思うので、
別分野のプロを呼ぶっていうのはコンペ自体の広がり、なにより価値がすごく上がってるように感じました!

それぞれのプロが半々ぐらい居ることで、
どちらの面においてもそれなりのハードルを越えた作品だけが勝ち上がる事になると思いますし。

あと審査員の数が多いんですよ。10人いるんですね。
食のプロとCGのプロが半分ずつぐらいいる。
そうなるとある程度の数の審査員に良いと思われないと勝てない、
安定して強い作品しか勝てないシステムだと思ったんですね。
これがとても良いと思いました。
だれかにだけめちゃくちゃ刺さる系の作品は勝ちにくいかもしれませんが
かたい作品が残るのは良いなと思いました!

そして顔ぶれが熱い。
(食のプロはすみません勉強不足でよくわかりません…)
CGのプロは業界のガチ中のガチプロな方々ばかり!
この人たちに評価されたら嬉しいし、コメント貰えたら素直に聞けるだろうなという顔ぶれでした。
なのでその点でとてもリスペクトできる審査員だったのが良かったですね。

ということで、
コンセプトも面白そうで自分の学びも多い。
そして審査システムも好きで、
審査員の顔ぶれも熱い=大会の価値もある。

参加する事を決めました!

どんなのつくる?

コンテストに参加する以上は勝ちたいです!
かつもちろん自分の作りたいものを作りたいです。
できればチャレンジもしたいです。
差別化もはかりたいです!
これらを踏まえたネタを考える必要がありました。

今回が第二回なので、第一回のコンテスト結果を何度もみました。
どういう作品が勝ち上がってきていて、どういう部分が評価されて、
結果どんな作品が上位になったのかなどを考えながらみました。
Xで#CGごはんとタグがついたポストも全部みました。

やっぱり一番多いのって、テーブルの上にお皿・器に盛られた料理があって、斜俯瞰で被写界深度が浅めで手前奥ボケがちな作品かなと思いました。
ライバルが一番多い層に飛び込むのも嫌だったので、そういう作品は絶対やめようと思いました。
(だからこそその層に飛び込んで勝つ事に意味がある!と考える人が居るのは全然わかります。僕は選ばないというだけです!)
それを踏まえてどんなの作りたいかな~?と考えていました。


①スタバ

最初に思いついたのは、「スタバの広告的なやつ」でした。
家族でショッピングモールを歩いててスタバの広告をふとみたら、
あー今はこういう味がでてるんだーおいしそーと思ったんですね。
純粋にその商品だけをレイアウトするのではなく、
その周りにイチゴだったりバナナ、チョコなどがあったり季節を表現したグラフィックがあったり。

これは結構アリだと思ったんですが、
もうちょっと小さい世界(シンプル)で表現したい欲があって保留にしました。


②スタバをちょっと分解

小さい世界が良いのであれば、スタバの広告の要素を分解したものはどうかなと考えました。
例えばバナナにとろ~っとチョコがかかっている様子など。
作りたいスケール感的にははまってるし、
技術的にも難しそうで学びあるだろうなーと思いました。
でもこれで優勝できるかな?と考えた時に、弱いかも…と思いました。
その時自分の頭の中で考えた最終に結構近い静止画。
それが出来たら良い物になるとは思ったんですが、コンテストの方向性的に勝つことはできないのではないか…と思いこの案もやめました。


③揚げものを揚げてる時

なにをしてる時に思いついたか忘れちゃったんですが…
鶏の唐揚げがお鍋のなかでパチパチっと揚がっている最中、
これってすごい美味しそうな瞬間だし、表現的にもおもしろいなと思いました。
小さい世界の話だし、技術的にも難しくて面白そう、上手に表現できれば食欲をそそる画になるはずだし、だれもこの表現を選ばなそう(これかなり重要)
全ての点をクリアしたネタが決まりました!

Cinema 4Dでの作業

シンプルにがんばりました!
最初Houdiniを使ってみたりもしたんですが、結局やっぱりC4Dの良さを再認識する形になりました。
このC4D部分に関しては色々忘れちゃってるところが多いので、
もし作り方とか興味ある方いらっしゃったらXでDMでもいただけたらなにかしら善処します!

完成!!

色々な部分でかなり達成感のある作品が完成しました!
集中して本当にやりたいことがやりきれたな!という気持ちがあって、
もちろん優勝したいけど、できなくてもいい経験になったな~と感じました。

こだわりポイントは、やはり僕は普段映像を作っているので
時間が流れている中でその瞬間を切り取った感じにしたくて、
モーションブラーの効いた飛び散る油などを表現したところですね!

結果発表!

結果発表は配信だったのでワクワクしながらみました!
結果プロ部門第3位でしたね!
結果&審査員コメント

3位でからあげが出たときは、「3位かー!」という気持ちが最初ありましたけど同時に嬉しさも感じてましたね!
その後の2位、1位の発表をみたら3位で充分すぎるwと思いました。
みんな相当に強かったですね!

そして審査員のコメントをいただけたんですが、
僕がずっと昔からリスペクトしているStealthWorksの米岡さんにポジティブなお言葉いただけました。
もうほんと嬉しかったですね。ちょっと泣いたと思いますw
チャレンジしてよかったし、尊敬している人に評価されたのが本当に最高な気分でした。

さらに食のプロである宮武茉子さんにも褒めていただけました!
聞き間違いでなければ、今回の作品たちの中で一番飯テロだと思った!とおっしゃっていただいたような気がしてそれが本当に嬉しかったですね!!
盛り付け後でなくてこの瞬間を切り取ったのもいいね!との事だったので、
そこ指摘してくれるの嬉しすぎる~!と思っていました。

その後WEBに掲載された結果では、
配信ではなかった別の審査員の方々からのお言葉もいただいていて、
しかも尊敬するKhakiの横原さんからもコメントいただいてました!!
横原さんも以前から存じ上げてるすごすぎるアーティストの方ですね。
とても嬉しい言葉だったので、プリントして額装すべきだと感じています。

秋元さんにコメントいただけなかったのが残念ではありますが、
米岡さんと横原さんにお褒めの言葉をいただけたのでCG屋としてはもう最高です。

まとめ

最高の感じで終わることができました。
やっぱり自分が納得する所までやり切れた時って最高の気分ですよね。
今後CGごはんが開催されてももう参加しないだろうなと思っていたんですが
3位になれた今、あまりこだわらずにもっと表現したい事の純度を高めた作品ができるかも…と思ってきているので諸々調子よければまた作ります!
次はお菓子とかチョコとかそっち系トライしたいなと今は思ってます!
ありがとうございました!


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