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料理と写真|日々の雑記 #93

「お酒は注いだそばから口で迎えに行くのが礼儀ですし、料理はできたてを口に運ぶのがよろしいものです」

諸説ありげなことを、もっともらしく語る不惑過ぎのアルコール中年。毎週、こちらに益体もない話ばかり投稿している者でして、「酒と肴」と銘打った、慎まし系のおつまみを紹介する記事が金看板でございます。

せっせと拵えた料理を載せるなら、なるたけ見映えの良い写真を選びたいのが人情。呑めば色々と零れ落ちていきますので、忘れないように撮影時のポイントを残しておくことにしました。ご覧になられた方の参考になれば幸いです。

技術の不足を補うには自然光が有効ですので、必然的に撮影は昼間になってしまいます。
まあ、夜までお酒を我慢できないってのが本筋の理由でしょうけれど、正しさばかり追い求めるのは野暮ってもんです。そんな訳で、休日は夕飯の仕度をしながら酒の肴を拵えて、明るいうちから呑んでおります。

あと、子供の頃からどうにも手が震えがちなので、ブレが出てチト困ります。
ありがたいことに呑むとピタッと収まりますので、ビールをグイッとやったら、パシャッと撮って、次のネタとしてストックしておくのです。つけ加えるなら、震える前提で腕をテーブルに置き、料理に寄って撮影すると、ブレが軽減されていい具合です。
ちなみにここで一番お伝えしたいのは、震えているのは子供の頃からということ。
歳を重ねるにつれひどくなっている気もしますが、不都合な真実よりも心の安寧が大切ですよね。信じる者は救われるとの話ですから、アルコールが原因でないとお酒の神様にお祈り申し上げます。

料理の写真を撮るうえでもひとつ大事なのは、冒頭に述べた「できたて問題」です。
一発でキマることなんて滅多になく、撮影している間にチーズは固まり、餅はしぼみ、うまかっちゃんは伸びてしまいます。

焼いてるときはセーフ
うまかっちゃんにはキクラゲ

目の前で美味しさが失われていくのに、お行儀よく「待て」なんてできません。だってそれはキン冷えしたビールを放置するのと同じくらいの重罪ですから。バッカスと松尾様を奉る者として、お供えのおつまみも譲れない一線です。記録に残すこともいいんですけれど、美味しいうちに呑んで食べて、記憶に残すことも忘れないで欲しいのです。

ええと、書き始めはもっと皆さまのお役に立てる、テクニカルな記事にしたかったんですけれど、結果としていつもと変わらぬ無益な独り語りになりました。

果たしてこれを安定と見るかマンネリと解くか。

判断はお任せして今夜も酔いに浸ります。


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