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我は求め、訴えたり(雑煮、野沢菜牛肉炒め)|酒と肴 その九十一

終わらずに、持ち帰った仕事と向き合う三連休。
ああでもないこうでもないと片づけながら、ふと思ったのです。

この二十数年、労働の対価として賃金を受け取ってきました。
稼ぐ端から酒に換え、アルコールで英気を養い、起きたらまたぞろ働く日々。会社勤めをしている限り、きっとあと二十年近くは同じことを繰り返すのでしょう。

別に不満がある訳ではありません。夜毎、酔いに身を置けるのは有り難いことです。
ただ、当たり前に慣れてしまうのは少し物足りなく、繰り返しの日常は驚く程あっという間。残るのは宿酔いばかりです。

ですから意図的に視点を変え、終わらぬ仕事を楽しめるよう工夫してみました。

何かと言えば、働いて、お金を貰い、酒を呑む毎日を、A=B=C、故にA=Cである的なロジックに当てはめると、

仕事=賃金=飲酒

となる訳でして、つまりこの革命的な論法だと、仕事=飲酒じゃないですか。

ちょっと気重な持ち帰り仕事も、起き抜けにやれば朝酒と同じこと。なんて具合に無理繰り言い聞かせ、令和の小原庄助さんを気取ろうと思ったのです。

まあ、当然そんなことにはならなかったですよね。三段論法とか検索した分だけ、時間は無為に過ぎました。

結局のところ途中からスマホマンガに手を出して、三歩進んで二歩下がり、一回休んでは振り出しに戻るような仕事ぶり。
気づけばもういい時間でしたので、年末年始にもらった食材を使い、昼酒に臨みます。

まずは餅と小松菜、ゆずを使った、関東風のシンプルなお雑煮。

丸餅じゃあ関西風だなんて、新年から四角四面は言いっこなしです。
「四角い仁鶴がまぁ~るくおさめまっせ」でお馴染みの、バラエティー生活笑百科を観るような気持ちでご覧下さい。

続いては野沢菜漬けと牛肉の炒めもの。この時期ならではのビール泥棒&メシ友です。

こちら、ちょっと時間の経ってしまった野沢菜漬けの方が、美味しい気がします。たぶん乳酸菌とかがいい働きをしているのでしょうね。詳しくは存じ上げませんが。

で、帰省するたび親類縁者から頂く野菜や漬け物。とっても有り難いですが、毎回結構な量を持たされるんです。
こちとら長年のアパート暮らし。地面に埋めたり軒に吊るす事もできないと知っているはずなのに、いくら訴えても、皆さんもう耳が遠くなったのか、求めは反映されません。

そんな塩梅で年明けから二週間経っても、未だゴールが見えない、頂き物のタスキリレーを続けています。一区間がウルトラマラソン(100km超)並みにありまして、おかげさまで冷蔵庫もお腹もパンパンです。エロイムエッサイムと唱え、今夜も順番に平らげて参ります。

メニューと材料
・雑煮(餅、鶏もも肉、小松菜、ゆず、だし、醤油)
・野沢菜牛肉炒め(野沢菜、牛肉、エリンギ、ニンニク、唐辛子、醤油、油)



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