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上白糖と細目上白糖

和菓子屋で10年の修行を経てお店を開いて6年になりました

名古屋の落雁のお店大黒屋さんの生落雁を食べて、上白糖の粒子じゃない!何を使ってるんだろう?と思って大黒屋さんに直接見せていただいた砂糖「細目上白糖」を手に入れることができました!

写真じゃわかりづらいかも…触るとわかる

細目上白糖

写真撮ってみたんですけどわかりますかね?

触ると細目のほうがふわっとした感触です!粒子も細かいんですけど…パッと見変わらないような笑

大黒屋さんは昔からあるなんてことない砂糖だよーなんて言ってましたが、仕入れ先にダメ元で聞いてみると、これすごく珍しい砂糖で今までうち扱ったことないです!!と言われました。

粒子が細かいだけで普通の上白糖なんですよ。

なので落雁のような粒子の細やかさを生かせるものでないとただの砂糖と変わりません。

昔は落雁はよく和菓子屋さんでも扱っていたのでその頃は手に入りやすかったのかも?

今は落雁やってるとこ少ない上に普通の上白糖でも十分に作れるのでよほどこだわったお店でないとあまり需要がなかったのかもしれません。

ちなみに20キロ入りで30キロの普通の上白糖と同じくらいの値段でした笑

同じやつ手に入れた!

切り出し

まだ生落雁再現までには至っていませんが、いつも作ってる「切り出し」を同じ材料、配合、力加減といつもと同じに作ってみて違いが出るのかを試してみました!

桜の意匠にしました〜

ちなみに切り出しは、上白糖、寒梅粉、味甚粉、白あんを枠に入れて固めて切って仕上げたものです

切って使うことから切り出しと呼んでいます。

作ってる感覚から言うと、細目はやはり軽い手触りだなあというくらいでさほど大きな違いはありません。

裏漉しもいつもと同じものでやりました。

ちなみに落雁とは

型に入れて打つ「落雁」は上白糖、寒梅粉、味甚粉をしとりと呼ばれる水飴と水で作ったみつで固めます。

中にあんが入ってるものとかあったりします。

自然乾燥させて仕上げますが、蒸気を当てて(ふわっとですけど)固める方法もあります。

寒梅粉や味甚粉はもちからできている粉なので熱を入れると柔らかくなり、冷めると固くなります

なので砂糖が溶けない程度に蒸気を当てて冷ますと表面が固まるんですね。

そうやって割れないようにする方法もあります。

熱を入れてカチカチに固めるので口溶けは良くないですね。割れないためにやるという感じです。

果たして違いはあるのか?

作りたてなのでどちらも口溶けは良いです

噛んだときにやはり上白糖の方はカリッと粒子を感じ、細目上白糖はそれがなかったです!!

上白糖はゆっくり溶かしていくのに対して、細目上白糖は勝手に溶けてるという感じでした。

いつも通りの力加減でやったのでしっかり固まってたのですが、打ち方もう少しやわ目にしたらもっと口溶け良くなりそう!

出来立てなので口溶け良いのは当然なので、これを1か月放置してみてまた食べ比べしたいと思います。

大体落雁は1ヶ月くらいの消費期限なので、ここで明確な違いが出るかな?

1ヶ月後の結果発表〜!⬇️

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