コレあはは?クション

ふふふと笑えて じんとくる こどもたち(元こどもたち)のあははな日常を ゆるりと綴ります

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最近の記事

#7 ころがっていたのは

ビー玉コロコロ ビー玉にえのぐをつけて コロコロ描く 初めは1人1コのビー玉から始まる 転がしては自分の近くにやってきたビー玉を拾って えのぐをつけてまた転がしていく そのうちビー玉コレクターが現る もちろんビー玉がない子も現る たくさん集まったビー玉を一気に転がす みんな大興奮でわー!っと歓声があがる また誰かがビー玉を集める 一気に転がす またわー!と沸く ビー玉を増やしてみる それでもビー玉を手にできず 「わたしビー玉1コもないの」とつぶやく子がいる 「じゃぼくのあ

    • #6 いくつものまなざし

      久しぶりに手に汗握るような 物凄い喧嘩を見た 7歳男児のぶつかり合い 見とれてしまうほどの迫力 殴る蹴る 髪を引っ張り引きずり回したかと思えば 馬乗りになりぼかぼか殴り反撃 2人は幼稚園からの親友 悪戯するときも他の仲間と喧嘩するときも いつもタッグを組んでいる 荒い呼吸と飛び散る汗 相手に思いをぶつける叫び声が響いて わたしもどきどきしながら見ている まわりの子達もそれぞれあそびの手を止めて見ている 隣で中学生になったサッカー少年も黙って見ている 2人はもうよれ

      • #5 いつかの君を勇気づける時間

        きみが人生で初めて 虫をさわれるようになった日 おっかなびっくりで 逃げ腰で さわれるあのこが 心底かっこよくて眩しくて 羨ましくてたまらなかった 今日 深呼吸して やっと 小さな小さなカマキリの赤ちゃんを 初めてその手にのせたとき ふうっと息をのんだ瞬間 忘れない みんなに見せたくて そこらじゅうのともだちに 少年サッカーで走り回る子たちに 道を歩くおじさんに みんなにみんなに とにかくとにかく見せたくて 得意気にカマキリを自慢して歩いた あまりにも嬉しすぎて

        • #4 まるめた気持ち

          体育の鉄棒の授業中 何かあったらしい彼女は 怒りの叫び声をあげた後 終わりのチャイムが鳴るまで 黙々と泥だんごを作り続けたらしい みんなで数えてみたところ 108個の泥だんご!! 煩悩の数と同じ!! その出来事から 他の子達も こぞって泥だんご作りに勤しんでいる 今日も一日中森のなか 丸めて磨く泥だんご わたしは森のオルゴールをこしらえて コロカリコロカリコロカリリ 静かな静かな森のなか 「あいつ、怒った気持ちまるめてたんだ。 いやだったこと全部まるめてたんだと思

        #7 ころがっていたのは

          #3 白黒つける楽しさも

          オセロでもマンカラでも花札でもトランプでも 負けるとわかった瞬間に ぐっちゃぐちゃにして途中で戦いをやめる男の子がいます 何度も何度もその様子だと さすがに他の子達も 『もうお前とやりたくない!』 となってしまいます ある時 たまたま寄ってくれた男子中学生が 他の子とオセロをしていました その子は普段から強くて一目置かれていた子でした 中学生相手でも自信満々 ところが どんどん白が黒に変わり 遂にはこてんぱに負けてしまいました その子は 『ああ!!負けた!!…悔

          #3 白黒つける楽しさも

          #2 未来のじぶんをつくるもの

          要らなくなった紙 大きなダンボール 色んな柄の布 何か立派なものを用意しなくても 身の回りにあるもので 彼女らはどんな世界でも作り上げる 今日のおはなしは 『昔悪いことしてとらわれた魔女を 迎えにいったドラキュラ君のはなし』 丁寧なアナウンス その場で毎回変わるオリジナルテーマソング 幕の間のじゃんけん大会 布を羽織った少女たちの躍り 折り紙の記念品 ふと目に入ったナレーションのメモ 『子どものときに体験したことが、 子どものときに手に入れたものが、 いまの僕

          #2 未来のじぶんをつくるもの

          #1 こもれびのこどもたち

          ものすごい喧嘩をして気まずさが残って なかなか素直になれない 少しの距離をたもちながら 相手と自分のことを考えていたらしい おちょぼ口とふくらんだほっぺ 優しい風がなぞっていった 木漏れ日が彼女たちを包んだとき 小さな感嘆の声が聞こえて 振り返ると彼女たちは笑っていた なかなか進まない彼女たちを待ちながら 今まで言えなかった「ごめんね」を振り返ってみる

          #1 こもれびのこどもたち