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『いのちのために、いのちをかけよ』
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自然なお産をいのちをかけて追求した産科医の吉村先生の本。
お産の本かと思ってたけど、もっと深い、哲学的な内容だった。
今の社会は、死が何よりも避けるべきことで、死なないように生きているような感じ。
簡単に死なないから、生きている実感、生きている奇跡やありがたみさえ、感じられなくなっているのかな。
何でも簡単に手に入るからこそ、生きていけることが当たり前になってる。いのちをかけなくても生きていける。だけど、本来生きるってそんな甘いもんじゃないんやなと。
吉村先生は、江戸時代に帰れ、って表現されてたけど、日本の文化や歴史を知るって大事やなと思うことが最近ちょいちょいあったから、やっぱり伝統的なものを大切にして暮らしたいな。
今回、3人目の妊娠をきっかけに、前から気になってたこの本を読んだ。
お腹の中でいのちを育てて産むことは、生きるか死ぬか。無事生まれてくることも当たり前じゃない。
だけど、昔だったら自然淘汰されていたいのちも救える時代。得たものがあるということは、失っているものもあるはず。
本全体を通して、生と死に限らず、世の名に対するモヤモヤした気持ちが本を読みながら、なんかちょっとスッとした。解決したわけではないけど。
理性的認識ではなく、感性的認識で生きる。意味は分かっても、やるのは難しい。だけど、これから生きていく上で、自分の感性にもっと敏感になりたいと思った。
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