卵巣がんお気楽備忘録(5)ハラ切ったのにもう退院の話ですか!?
そんなわけで、卵巣がん&子宮体がんを患い人生初の入院生活を送ることとなった2021年秋。
早いもので入院してから1週間が経過。ハラをかっさばく手術を行ってから5日が過ぎた。
入院8日目・術後5日目「えっ? 退院診察?」
この日も同室の2人が退院し、新たに1人入ってきた。新陳代謝盛んなこの病棟でもう1週間以上入院しているワタシ、なんか留年してるみたいな感じ。
この日の朝から五分粥に。
朝のドクター回診の時に「ままさきさん、明日執刀医の退院診察がありますよ」
えっ? 退院診察?
そういえば、同室の人たちは退院診察の翌日には退院している・・・ということは、ワタシ・・・もう退院ですか!?
不安になったので、ナースに「明日退院診察って言われたんだけど、もしかして明後日退院なの?」と訊いてみたら、
「えーと、カルテ上は・・・明後日退院か? ってなってるみたいですねえ」
ええええ!? ハラ切ってまだ5日ですが!?
改めてハラのキズを眺め、こんな状態で退院していいのだろうか・・・と心配しつつも、点滴が取れ、術後ずっと続けていた尿量チェックも午前中で終了し、着々といろいろなことが終わっていく。
とはいえ、まだキズは痛いし、そのせいで背筋が伸びずにカラダもあちこち痛い。
ガスは出たものの、お通じはまだスッキリとはいえない。
まだ動き始めはキズが痛いし、用を足すのも慎重になるし、咳やくしゃみをするのも痛くて怖い。
人間何をするにも腹の力ってのが必要だってことを改めて痛感している・・・。
入院9日目・術後6日目、着々と退院への道筋が
予定どおり、朝9時過ぎに退院診察で呼ばれ、ひさかたぶりの内診。
キズはキレイだし、超音波で見ても問題ナシとのこと。
内診の後、手術の説明を受ける。
腹腔鏡でハラの中を見て右卵巣の真ん中と直腸の際に腫瘍を確認したそうで、開腹手術に移行して両方の卵巣、卵管、子宮、大網を切除。
目に見えるがんは全て取れたであろうとのことだが、目に見えない部分があるので化学療法でつぶしたいと。
化学療法・・・つまり抗がん剤ね。これまた初体験となる。
退院後は、湯船に入るのは1ヶ月くらい避けてシャワーのみにすること、術後は腸閉塞がイチバン怖いのでドカ食いしないよう少量ずつ食べていくようにすることなどの注意があり、
「退院、明日でもいいですけど、どうします?」
・・・やはり退院診察の翌日に退院がデフォルトらしい。しかしココロの準備(と旦那の準備)ができていない・・・。
「いや・・・えーと・・・、ちょっと急なので明後日でもいいですか?」←情けない
ということで2日後に退院となった。
診察後、試しに階段を昇り降りしてみたら難なく行けたので、気を良くして病棟のある4階から1階まで階段で降りてみた。
おお、歩けるじゃん♪ とちょっと安心。
退院したら即日常生活なので、カラダを少しでも慣らしておかないとな。
階段昇降を終えて病室へ戻る。1週間も居るもんだからベッド周りは軽く基地状態になっておる(笑)。
2日後の退院がどうやら決まってしまったようなので、なんとなーく荷物をまとめ始めていると、
ナースから「退院後の注意事項」についてプリントを見ながら説明があった。
本人はココロの準備ができていないというのに、着々と退院への道筋がつけられていく。
8日ぶりの白飯がうまくて泣ける
入院9日目・術後6日目の朝。
思い返せば先週の今ごろは、手術台の上でさばかれていたのだな・・・と思うと、1週間かそこらで院内とはいえとりあえずフツーに過ごせていることが感慨深い。
人間のカラダの回復力のすごさと、今の医療のすごさを感じる。改めてドクターやナースの皆さんに感謝。
さて本日からやっと、やっと普通のご飯!!
待ちに待った(?)白飯である。
ああ、しみじみとうまい・・・。朝から納豆ご飯なんて滅多に食べない(朝はパン派)し、ご飯160gなんてカレーの時以外は食べないのに、この日はペロッと食べてしまった。
これも、非日常の食生活を送ってきたので多分「食欲が興奮」していたのだと思われる。
いや、それにしても改めてフツーにゴハンが食べられるってのはありがたいものです。
朝食後、朝の回診。
ドクター軍団に「体調いかがですか?」と訊かれたので「おかげさまで絶好調です!」と元気に答えたら、若い男性ドクター陣に薄~く笑われた気が。オバサン、何か恥ずかしいこと言いました?
米食って元気になりすぎました??
この日も頑張って1階まで階段で降り、さらに4階まで階段で上がってきた。普段は階段なんてできれば使いたくない派なのだが、入院生活となると意識的にカラダを動かしたくなるもので、人間って不思議ね。
退院が決まったせいか、今日は何の予定もなくドクターもナースも私のところにはほとんど来ない。
ゆっくり本を読み、たまに病棟内を歩き、ドラマを観て夕方までゆったり。おかげで入院してから9日の間に本3冊読めた♪ 積読状態が続いていたので、これはこれでラッキー。
年内には抗がん剤スタート。そう、病人は忙しいのだ
夕食後に主治医が来て、次回の外来で病理検査の結果が出るので、そこで今後の治療方針を決めましょうとのこと。年内には化学療法を始める予定だそうだ。3週間ごとに計6回。
初回は2泊3日の入院で治療を行い、2回目からは通院なのだが、今回ベッドが空いていないので2回目まで入院治療になるそうだ。
で、化学療法はほぼ丸一日かかると思っておいて、とのこと。そうなのか・・・。
費用やらよく言われる副作用やら、心配なことはあれど、今から心配していても仕方がないので、まずは体力をつけることを考えることにする。
+退院診察をしたドクターから、腎臓が大きく見えるのが気になると報告を受けたようで、24時間蓄尿の指示が出た。
24時間の間、トイレに行くたびにオシッコを計量カップに採り、それを自分専用の袋にジャーッと入れる作業である。
一日の尿中成分を調べることで腎臓の状態がわかるというもの。
面倒そうに思えるが、1号旦那が透析導入前には診察の前に必ずやっていた検査なもんで、いざ自分がやらなきゃならんという事態になっても、気持ち的には楽勝♪
なんなら、病院のトイレでできるだけ自宅より楽ってもんよ。
さて、そんなこんなで入院最後の夜。いつもと変わらずスマホでゲームやったりYouTube観たりして過ごし・・・消灯。
※個人の体験であり、個人的な感想を書いています。診察・治療などについてはワタシの記憶で書いてあるので正確ではない部分もあります。あくまでも『ワタシの場合は』の話で、すべての人にあてはまるわけではありませんのでご了承の上読んでくださいね。
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