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2022クリーニングとオーバーホール

お久しぶりです。おはなピアノです。

今年はおかげさまでクリーニングのご依頼を多くいただきました。
一方kaoriの更年期症状や、manamiさんのつわり~ご出産もあり、思い出すとクリーニング作業は夏も冬もなかなか大変な一年でしたが、年内に無事すべてのピアノのご納品を終えることができました。(manamiさんも無事にご出産されました!)

また、今年はグランドピアノのオーバーホールを「ご案内」するお仕事もありました。
オーバーホールをお勧めするのは、今のピアノの状態ではもう使えませんよと宣告するような感じもあり、またお値段もクリーニングとはケタ違いでもあり、ましてや私たちはオーバーホールできるような設備を持っていないので、頼んでくださった方はとても勇気がいったと思います。

私たちがいつも何かとお世話になっている工房をご紹介し、おはなピアノが工房との緊密なやりとりを行いながら、作業状況をお客様にかみ砕いて実況したり、質問があれば受け付けて工房に尋ねたりなどのコーディネートのような役割を担いました。

それにしても大きな修理ができる技術と設備は今後とても強みになると思います。新品のピアノはどんどん高額になったり材質の二極化が進んでいると思いますので、1980~90年代の日本製の良質な家庭用ピアノをお持ちの方たちは、修理をしてでも長く使い続けるだろうし、そういう時期のピアノの大掛かりな修理が求められる時期になりつつあるように思います。

オーバーホールでは、弦を外してフレームをあげて響板の大掃除ができます。ピアノクリーニングでも、鍵盤の下などに数十年堆積した埃を取り除けてスッキリ!な部分はありますが、楽器の要、心臓部であるはずの響板にこびりついた汚れをきちんと落とすにはフレームを外すしかありませんし、そのお掃除のビフォーアフターの様子は格別です。

ビフォー
アフター

というわけで、技術者としては今からでもオーバーホールの修行に行きたいよ~と思いますし、しかし現実の自分の人生の選択として、これから自信もってオーバーホールできますと言える技術を身につけ、設備を整えるのは難しいと思うので、今後もご相談を受けたら信頼できるところをご紹介すると思います。
自分でオーバーホールのような大修理ができないことに対して引け目を感じないというと嘘になりますが、そのような引け目の話をしたときに、海外にいる友人の技術者から「適材適所」という言葉をもらい励まされました。

色々な技術者がそれぞれの技術や知識をもちよって、ピアノを大切にする人たちを支えていけたらよいですね。

それでは2022年もおはなピアノを応援していただきありがとうございました。良いお年をお迎えください。


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