20231022刃物研ぎ研修@八王子


日本ピアノ調律師協会(以下ニッピ)関東支部・9班の「刃物研ぎ研修」に参加しました。


ニッピ研修とは

ニッピは全国にいくつかの支部があります。関東支部は広く人数も多いので、その中でもいくつかの班にわかれて研修会を企画・開催しています。

ちなみに私が20代半ばのころに所属していた九州支部は人数もそれほど多くなかったため県ごとの班にはわかれておらず、研修会は「九州のどこか」で開催され、九州一円からその研修に向かいました。どこかといっても、博多とか鳥栖(ジャンクション)など交通の便の良いところが多かったですが。

一方、関東支部は、関東の様々な場所で頻繁に研修を開催しており、かえって目移りしてしまうこともあります。
もちろん関東以外の支部の研修に越境参加しても良いようですので、精力的に参加されている方もいるのではないかと思います。

今回の刃物研ぎ研修は子どもの漢字検定とかぶっていましたので、うーむと思ったのですが、夫に引率をお願いして行ってみることにしました。というのは、講師である池末先生は堀栄蔵のお弟子さんだったようで、堀栄蔵といえば私が最近投稿した論文のテーマである福島琢郎の弟子なんですよね。
そこらへんも興味があり、、、懇親会にも出席したらそういうお話もうかがえたのかもしれませんが、まあ刃物研ぎというか砥石を平らにするという研修で終始しました。

刃物研ぎとは

さて「刃物」といってもいろいろです。ピアノ調律師が持ち歩いている刃物も一般化できないのですが、「薄刃」と呼ばれる皮包丁は多くの技術者が使っています。
で、具体的な研ぎ方は「皮包丁 研ぎ方」でググると動画もいろいろでてくる時代です。正解は一つではなく、それぞれの技術者が試行錯誤を重ねてやっています。今回の講師も、師匠の教え、自らの試行錯誤、宮大工の知人との会話などから編み出した技を事例の一つとして伝授してくださったわけでした。

ただおそらくどの研ぎ方にも共通することは
★砥石を平らに整えること
←ここにどれだけこだわりを持つかに個人差がすごく出る、砥石選びから平らを作るための平らな環境整備まで
←考え始めると果たしてこの床は平らだろうか?など果てしない話になっていく。
★裏出しをする
←先端だけ出せばよい、逆にいえば先端がでなければ裏全体がピカピカになってもしょうがない
★表の角度を気にしながら研ぐ
←切るものにあわせて刃角を検討する
←角度定規を使わない場合、まるまるのはしょうがない
だと思われます。

具体的な方法、すなわち
?砥石を平らにするにはどうすればよいか?
?裏出しを効率的に行うコツは?
?表を研ぐときのコツは?
?それぞれの砥石の番手は?

などは参加者特典かもしれないのと長くなるのでここでは割愛します。
感想としては、やはり講義できいて理解したと思っても、実際に研ぎ始めると、指や腕の力のこめ具合や動かし方でうまくいったりいかなかったりを感じました。もっとも学生時代にかなりやった作業ではあるので、そのとまどいすら懐かしい、、と感じましたが。家で実践を繰り返しましょう。

今後の研修に思うこと

今回久々に研修に参加できて思ったことは、皆さまの名前がわからない!
一人一人に挨拶して回ればよいのですが、研修中だし。。
ぜひ新参者向けにも、そこら辺の配慮があると良いと感じました。
具体的には、
★前日までに参加者には参加者リストをメール添付する。(名前、それ以外は卒業学校、所属先など任意で)
★当日は、養生テープかなんかにマジックで名前を書いてエプロンに貼り付ける。(ぶらさげたりプラの名札を使うといろいろ危なそうなので)
これだけでも懇親会の参加の有無にかかわらず、会話のとっかかりが互いに生まれやすいのではないでしょうか。



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