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「人生じゅんぐり」を小学生に学ぶ

昨日、今日と、ものすごく雪が降った。
暖冬の今年は、大雪への免疫がまだできていなくて、雪かきに難儀した。

それでも、昨日の雪かきで、私はだいぶ、家の周りをキレイにしたのだ。
車も出しやすくなったし、家の敷地に面した遊歩道にも、人が歩けるように道を作った。

汗ダラダラの髪バサバサになったけれども、程よい筋肉痛も来ているし、

「私、動いたわ!そして、人の役にも立ったかも!?」

そんな充実感に包まれて、ちょっとすがすがしかった。

※※※※※

今朝、うちの前で、小学生達が何やら騒がしい。

仲間と共に楽しく登校中なのだろうと放っておいたのだけど、どうにも歓声が長引く。
もう10分ほど、我が家の前にとどまって、数人でキャーキャー言っている。

「早く行きなさーい。遅刻するよー。」

小さく呟きながら外の様子をうかがうと、

私が昨日1時間かけて整備?した、遊歩道の真ん中に作られた道を歩いてきた小学生が数人…。

その道の脇に積み上げられた雪山にダイブしたり、その上を歩いてスノーブーツがハマって足が抜けなくなったりしている。

それらのいちいちが面白くてたまらないらしく、ギャハギャハと笑っては、何度も同じことを繰り返していた。

私が整然と整えた遊歩道は、跡形もなく、崩された雪で散らかっている。

「…おぉ〜ぅ…。」

小さく声が漏れた。

そして、ガックリとうなだれる私…_| ̄|○…。

…だが、しかし。

それでこそ、それでこそ小学生ではないか!

うちの子どもたちだって、今でこそ

「雪?…だり〜"(-""-)"。」

などと一丁前の口を聞くけれども、数年前は、キレイに雪かきされた道があっても、わざわざそこを避けて隣の雪山にダイブしていた小学生だったのだ。

その時もきっと、うちの子達が散らかした雪を、再度片付けてくれていた大人がいたはず。

今日は私が、近所の小学生の散らかしを、苦笑いしながら片付ける。

そしていつの日か、うちの子ども達や、今日の小学生達が、小さい子達が雪山にキャーキャーとダイブするのを見守る大人達になるのだ。

「人生、じゅんぐりよね。」

頭から湯気を出して、大騒ぎしながら登校する小学生達の後ろ姿を見送りながら、人生における順番を想った。

いがぐり頭にニット帽…そして湯気…。
雪が入ってしまったスノーブーツと手袋…。
みんなみんな、愛すべき、冬の小学生の生態である。


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