ベストアルバムの功罪

スピッツのアルバムたちをガリガリに聴き込むようになって、

あ~ベストアルバムなんて聴くんじゃなかった

という気持ちが強まったので、そんな話を書きます。
そういえばスピッツが過去にベストアルバムを出したときもかなりゴタゴタがあったみたいですね...

ベストアルバムの「功」

そうは言うものの、よく知らないバンドにちょっと手をつけて見ようかなというときには、まずベストアルバムを聴いているのは事実です。そのバンドの代表曲、よく売れた曲が集められているので、聴きやすい、いいと思いやすい曲が1番たくさん入ってるのがベストアルバムです。
例えるならばマッチングアプリのプロフィール写真みたいなものでしょうか。(マッチングアプリやったことないけど)

第一印象って大事ですし、売れた、人気のある=受け入れられやすい曲をパッケージするのも、戦略的には正しいと思います。

ベストアルバムの「罪」

でも、ベストアルバムの罪、少なくとも私にとっては、ベストアルバムだけ聴いて、スピッツってこんな感じか~とわかった気になっていたことです。全然、もう全くの勘違いでした。私が好きなスピッツはベストアルバム上は鳴りを潜めすぎていました。
君の好きなところはプロフィール写真にはない、ふとした時に見せる素顔だった。

うわあ何してたんだ自分ーーーー!と激しい後悔の中で今さら気付きました。

これはBase Ball Bear、スピッツしかり他のバンドしかりなのですが、本当に好きなバンドの「自分が」好きな曲って、必ずしもシングル曲や人気曲でない、むしろカップリングや、アルバムにしか収録されてない曲だったりしませんか。

例えばBase Ball Bearで言えば、新呼吸の夜空1/2。光源のLow way。いずれもアルバムにしか入ってないナンバーですが、自分が売り上げとか全く気にせずベストアルバムを作るなら絶対入れたいです。

スピッツの曲ならフェイクファーとかYM71D...これはありすぎるので、また別に書きます。

もう、この事実に早く気付きたかったです。馬鹿です。
スピッツのベストアルバムには、スピカも、オケラも、不思議も、入ってないことを。

あとは、ベストアルバムってそんなに頻繁には出せないので、最後に出たのがずいぶん前とかだと、いやいや、今こんなにかっこいいのにベストアルバムだけ聴いてる場合じゃないでしょ!って思ったりします。

例えばBase Ball Bearなんてそうです。ベストアルバムには3人演奏の曲は確か1曲だけですし、スリーピースとしての迫力が増してきたのはここ数年だと思うので、ベストアルバムだけだと今の良さがあまり伝わらないのが残念です。残念すぎる。ツアーDIARY KEY行ってください。

最大公約数のベストなんて要らない

サブスクリプションサービスでもBest of ◯◯ってプレイリストをよく見かけますが、好きなバンドほど、いやいやこれらの曲はもちろん素晴らしい、けど全然ベストじゃないだろ!って若干怒りすら覚えます。たぶん再生回数とかで決まってるんでしょうけど。

この激しい後悔を通して、結論、自分の耳と時間をかけて深掘りしてかないと、好きなものには出会えないんだなーと思い直した話でした。
そしてベストアルバムだけ聴いて満足する、はもう今後絶対にやりません。絶対。
自戒をこめた記録でした。


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