【スピッツ】僕はきっと旅に出るで完敗した話

前提

わたしは割とひねくれていて、感動して泣きました!みたいな感想はそもそも好きじゃない人間です。泣けばいいってもんじゃねぇよとか思ってしまいます。色々感情が出てきた結果の泣きであるはずなのに、泣いたという言葉で片付けてしまうのが嫌で。
そんなひねくれた考えがスピッツに蹴散らされた話です。

きっかけ

new mikke配信が終わり、その円盤化を強く強く!祈りつつ、これまで知らなかったスピッツを知りたいと思い、ライブ映像作品を買いました。

入手可能な全ての映像作品についてセットリストを比較吟味した結果、こちら、アルバム小さな生き物発のツアーDVDを購入。

その感想はまた書くとして。
この中の楽曲「僕はきっと旅に出る」を聴いたときです。

ちょっと歌解説

僕はきっと旅に出る、は2013年に発売されたシングルで、同年発売のアルバム「小さな生き物」の最後の曲です。音源だけ聴いたときは、あーなんかいい曲だなぁ好きだなー、くらいだったのですが、DVDでご本人たちが奏でているのを見ると音源より遥かに訴えかけるものが...

一部、公式さんがYouTubeに載っけていたのでリンクを貼っておきます。

僕はきっと旅に出る

どんな歌かはぜひ実際に聞いてほしいのでが、歌に出てくる人は、ちょっと弱っています。このアルバムは2011年の東日本大震災後に初めて出た作品ということもあり、震災の影響を受けているという説もあります。

この、ちょっと弱ってる人、サビでは前を向いて歩み続けようとしていることがわかります。2番サビの歌詞が特に好きなので、少し引用します。

またいつか旅に出る 懲りずにまだ憧れてる
地図にもない島へ 何を持っていこうかと

強がりでも、前を向いて歩こうとするこの歌の中の人が、コロナ禍でなんとなく塞ぎがちな気持ちになるムードと重なったのか、自分にとても刺さりました。

根拠なく大丈夫と言うのではなく、今は無理でもきっといつか、という態度が、すごく現実的で、嘘がないので心に違和感なく入ってきます。

スピッツが凄すぎて...

そしてそれ以上に、この曲を通して、スピッツの存在そのものに、醒めないの歌詞よろしくガーンとなりました。

スピッツは自分の産み出す作品たちで、どれだけ多くの人の心を軽くしたり、傷みに寄り添ったりしてきて、これからもそうしていくのか。

そんな考えが頭をよぎると、えええーこの人たちすごい...音楽ってすごい...と感情が溢れて、気付くと涙が出てきました。

最後に

泣くのが嫌い。感動で泣くのがもっと大嫌い。そんな私ですらこのときの感情は記録してしまいたくなってしまいましたので、悔しいと思いつつ、素直に残しておきます。
お読みいただきありがとうございました。


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