住人のキロク#2

ままごとハウスと私
作成:岩見
作成日:2021年9月24日(金)
最終更新日:2021年11月14日(日)


「ヴゥオオオオオオオン”!!!」
愛車のモコちゃん(軽自動車)が悲鳴をあげ、長い長い旅路の終わりと始まりを迎えようとしています。
きっつい富岡の坂を文字通りアクセル全開で登れば、
そこにはMAMAGOTO HOUSEがあります。
大学時代を共に過ごした愛車の後部座席に、
後方が見えないくらいパンッパンの引越荷物を積み込み、
その車内の窮屈さとは対照的に、晴れて社会人となった私は
いよいよ新居へたどり着いたのです。
国道1号線で長距離トラックのあんちゃんに怒鳴られたり、
島根〜横浜間、3泊4日の長距離運転で足もお尻も爆発寸前。
命からがらたどり着いたのは、神奈川県横浜市金沢区富岡にある
奇跡のシェアハウス
「MAMAGOTO HOUSE」です。
「おかえり〜」
初めて来たのに、聞こえてきたのは私の「帰り」を歓迎するみんなの声でした。

0.ご挨拶
読者の皆様初めまして。そうでない方、こんにちは。
岩見と申します。
私は、社会人になるのを機に、
2021年3月に島根から上京して参りました。
私の好きなことの一つに、シェアすることがあります。
大学時代は、「共有型経済(シェアリングエコノミー)」に関心があり、
シェアハウス、ルームシェアが当たり前の生活スタイルで過ごしてきました。
築70年の古民家シェアハウス、
友人のギャルと3人で暮らしたルームシェア、
2LDKのアパートで運営していたシェアスペース、
離島のインターン生活で暮らしたシェアハウス。
とにかく「シェア」が好きな私は、
シェアハウス歴5年、今回でシェアハウスは5軒目です。
今回は、ままごとの現住人の中で、
最も多くのシェアハウスに住んできた私だからこそお伝えできる視点から、MAMAGOTO HOUSEの暮らしをお届けできればと思います。
どうぞお楽しみください。
1.MAMAGOTO HOUSE、別称「現代のオアシス」
ままごとは、オーナーのアツさんとそのお母さん(みんなは、母とかママとかって呼んでいます)です。
2人の元に、わらわらと住人が集まってきています。(2021年9月24日現在で11人家族)
住人だけじゃなく、住人の友人もたくさんここを訪れます。
(ままごとを通して、私もたくさんの友人ができました。)
そんな住人も、ままごとに来る友人たちも口々に揃えて
「居心地が良い」「ありのままでいられる〜」
と評する「MAMAGOTO HOUSE」
なぜ、多くの人がそう感じるのか、
ままごとの何がそうさせるのか、
今回の記事を機に結構真剣に考えてみました。

ーーーーーー

私が過去住んできたシェアハウスには、良くも悪くも暮らしていて少し緊張するようなところもありました。
大抵そこはルールがしっかりしていて、整理整頓など守るべき事柄が定められているところでした。
(おかげで凄く綺麗な空間が保たれていました。)
一方、落ち着くなあと感じるシェアハウスには、守るべきルールの前に、まず目の前にいる住人のありのままを大切にしようという雰囲気があると感じています。
母(私の実母ではなくアツさんの母)は、
口癖のようにこう言います。
「な〜んでも自分がやりたいと思ったことをやれば良いのよ」と。
だから、ちょっと面倒くさいなって食器を放置していても、
リビングで寝ちゃって朝を迎えても、
大好きなおかずをちょっと多めに取っちゃっても、
「良いんだよ〜好きなようにやりな」と言ってくれます。母だけでなく、みんなが。
私にとって、ままごとにいる人は人一倍お互いのありのままの姿を尊重し大切にしているように見えます。
だから、「落ち着くし、ありのままでいられる」環境が保たれているのではないでしょうか。
ただし、
みんながみんな「ありのまま、我が儘」であったら、暮らしは崩壊待った無しですよね。
でも、ままごとは暮らしを保ったまま「ありのまま」でいられるところです。
そうすると、次に
「何がままごとの暮らしを持続可能にしているのか」、気になってきました。

2.「ありのまま」を支える「ルール」はあるのか
ままごとには、暮らしにおいて明文化されたルールはありません。
(強いていうなら、ゴミ出し当番が決まっている、特定の食材にアレルギーを持つ住人もいるので安心安全な食卓になるように気をつけること)
ままごとでは、月に1回、パーティーと称した家族会議が行われます。
そこで、暮らしで気になった点、それを改善するアイディアなどが話し合われ、次の家族会議まで、その改善案を実践していきます。
決まったルールというのはなく、その時々の状況に合わせて変化していきます。
それでも、ままごとには、私からしてみれば明文化されていないものの「守るべきこと=ルール、マナー」があるように見えます。
それは、「相手にしっかりと感謝を伝えること」、それだけです。
何かしてもらったら、してもらったことにちゃんと気づき、「ありがとう」を伝えること、それは言葉でも行動でも。
私的に、ままごとは今まで過ごしたシェアハウスの中で、
1番密度高く「ありがとう」が飛び交っていると感じています。
人それぞれ、体力、活動範囲、持っているもの、気付く力には差異があり、
動ける人動けない人、できる時できない時、があるのは当然です。
だから、通常は個人にかかる負担を不公平にしないようにと、一律のルールが生まれると思います。
しかし、ままごとはそのルールを設けない代わりに、お互いへの感謝を伝え合うことで、暮らしがまわっているように見えるのです。
だからこそ、「ありがとう」が言えること、
人にしてもらったことに気が付き、感謝を言葉で(時には行動で)伝えることができることは、ままごとに住む上で本当に大切なことだと思っています。

画像1

(ありがとうって書かれたビール缶の写真)
以前、私が敬愛する別のシェアハウスのオーナーに暮らしのルールについて伺ったことがあります。
すると、その人は、
「『これしたら、他の住人は喜んでくれるんじゃないかなってことを互いに進んでやる』これだけ!」と。
ままごとを持続可能にしている唯一の「ルール」は、
感謝、喜びといったポジティブな感情を互いに与え合う関係性や仕組みなのかもしれません。


3.MAMAGOTO HOUSEのココが凄い
今までお話しした通り、
ままごとは「ありのまま」とそれを支える「ルール」が浸透しているシェアハウスです。
「日頃からお互いのありのままを尊重し、自分がしてもらったことに対してはよく気が付き、しっかり感謝を伝える。」
これが今まで住んできたシェアハウスとは、大きく異なる点です。
3食飯付きで、主な料理担当が母であることも他のシェアハウスとは違うところですが(シェアハウスのトラブルの原因の多くは水回り、出典は私)、
それを抜きにしても、ままごとの特徴は上記にあると言えるんじゃないかなと思います。


4.「MAMAGOTO HOUSEと私」
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今までお話ししてきたことを振り返り、私は思いました。
「『ありのまま』と『ルール、マナー』は相反するものと考えられがちだけど、果たしてそうかな」と。
「ありのまま」でいることは、自分を心地よくさせることができ、
「ルール、マナー」を守ることは、共に過ごす相手を心地よくさせることができる。
それをお互いに行うことで、関わる人全員が心地よく過ごせる環境を作れると思いました。
「ありのまま」でいることと「ルール、マナー」を守ること、この両方を大切にすることで、自分を含めその場にいる全員を幸せな気持ちにできるのではないでしょうか。
これは、一人暮らしではなくシェアハウスに住んでいるからこそ、生まれた発想かもしれません。
ままごとに住んでからより一層、人間ひとりでは生きていけないなと思うようになりました。
だからこそ、自分自身と、一緒に過ごす相手を心地良くすることは生きる上で大切なことだなと感じています。
私はこんな感じでMAMAGOTO HOUSEの暮らしから日々、気づきや学びを得ています。
愛の行き交うMAMAGOTO HOUSEへ、ぜひ一度お越しください。


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