スペイン滞在記 4

グラナダについて思ったことは、まず全くスペイン北東部と南部は違う場所なんだなということだった。アルハンブラ宮殿のある小高い丘から白い家々が並ぶ景色を見た時、私はやっと世界に飛び出したんだと思った(スペインですが)。二十歳の私に衝撃的な瞬間だった。

英語が好きだったのに、やればやるほど嫌いになってスペイン語へ転向したはずなのに全く上手に話せそうにない。そもそも、英語ができる人が多言語をやるもんなんだ、私は内向的だし、向いていないんだと大学に入ってから考えるようになった。そもそも、私がスペインに来た理由は一人で世界を旅することができる強さがあるという証明が欲しかったからだった。同じ大学の子たちは大学側がサポートしてくれる語学研修という形で提携協定のある大学に3週間滞在し、何に手配もいらない。困ったことがあれば同じ大学の仲間に聞けばいいし、スペイン語専攻の先生もそばにいる。でも、私は一人でやってきて、日本人、スペイン人、外国人と知り合って、そして小旅行も運良くすることができた。バルセロナへ戻って来た時はとても気分が良かった。少し自信が持てたことを覚えている。


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