天気さんと話した
最近僕は天気に左右されがちな26歳を演じてます。
天気という超自然現象というものは、ありがたいことにコレのせいにしても恨む人間がいないのです。
大変お見苦しいですが、僕は調子が悪く雨の時、天気のせいにしてしまいます。いや、暑い日も晴れのせいにしてしまう節があります。
うわー確かに、そうですよね。天気のせいにしてるから最近大事な日に限って雨が降っている説‼️
それももちろんあると思います。
では、もしその説があるのであれば、
天気さんは人を見ているのでしょうか?
もしくは、天気さんが感情を持っているんじゃないか?と…
それを思った日のことです。
この前、こんなことがありました。
その日は、自転車で目的地まで行こうと決めていたのに朝から雨が降っていて、仕方なく自転車を諦め電車で向かうことにしました。
駅までザーザーぶりで服もそれなりに濡れ
(はぁ、雨ねぇ〜植物は喜ぶのだろうけどねぇ〜。)
と心で呟きながら券売機で切符を買い、ホームに上がると横から漏れ入るような微かな雨に打たれ、
(あーマイナスイオンだよね?これほどの霧状はもうマイナスイオン)
と自分に言い聞かせ、総武線の新宿方面へ向かう電車に乗り込むと、駅を出て橋を渡っている時には雨はピタッと止む。
空は微笑。雲間から陽を覗かせ、
「もし、あと20分出るのを遅くしていたらあなたは濡れずに自転車で行けたのよ」
と言っているように笑う。
こんなことがあったので僕は遅刻ギリギリでも自転車で行く日がありました。
もう自転車ならこの時間に出ないとという時間に雨がピタッと止み、
「おうおう天気さん。今日は大分わかっていらっしゃるのね」
と話しかける。
「たまにはあなたにもいい思いをさせなきゃ、不平等ですからね」
と天気さんに言われたような気がして僕はペダルを踏み込む。
濡れるコンクリートが雨上がりの匂いを漂わせ
「よしださん。もう初夏ですね」
と知らせてくれる。
「あ、ほんとだぁ!!!衣替えでもしますか!」
とだけ言い、またペダルを回すと
さっきまで笑っていた天気さんが、しかめ面を始める。
「あれ?天気さん?ちょっと、もう僕自転車漕いでますよ?」
と、伝えてもどんどん雲行きは怪しくなる一方。
いつもの橋を渡る頃には雨はザーザー降り。
「なんかー、あったんですか?」
一応聞いてみました。
もしかすると天気さんは感情を持っているのかもしれないので。
すると天気さんは何も言わずにただ雨だけを降らせました。
でもそれでいいんです。
だって人間だって
言いたくないことは言わないじゃないですか。
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