2023年9月1日 釧路到着の記録。 「戻ってきちゃったな。」

3月上旬に諸事情のため北海道の実家に帰宅し、それから8月まで運転免許をとったりインドネシアに長い旅行に行ったりとフラフラしてしまっていた。
もしかしたら、自分はフラフラするのが性分なのかもしれない。何という事だろうか。

そして、釧路で働くことになった。まあ自分で選んでそうしたのだけれども。身バレすることもないだろうが、お仕事の詳細は割愛。阿寒湖が近いということだけ書いておきたい。とても良きロケーション。

来年はオーストラリアかカナダへワーキングホリデーに行こうと計画しており、そのための資金稼ぎというのが大義名分だ。

朝6時前発の電車で札幌に行き、6時48分発の特急おおぞら1号にて釧路へ向かう。
そのため、0時就寝で4時半に起床という強行軍となった。寝ていた家族に2ヶ月の別れも言わず。20kgほどのスーツケースを携えて。4時間睡眠でも不思議と目は冴えていた。旅の緊張。

実家はやや特殊な事情で不自由が多く、鬱陶しさを感じることも多い暮らしだった。しかし、しばらく帰らないとなると途端にちょっと寂しい感じもしてくる。なんともわからないのが心。帰ればまた鬱陶しくなるのだろう。

釧路の阿寒湖荘でまず支配人さんに会い、寮にて色々説明を受ける。

何やかにゃで明日の朝からお仕事よろしくね〜と寮の自室に戻る。しばらく荷物を整理、気持ちを落ち着かせる。

ーーそして、寮を出てとりあえず周囲を散策しようと外へ出た瞬間。感じてしまった。

「ああ、戻ってきちゃったな」

2017年の春に。はるばる向かった知床の地に降り立ったあの日に。そんな錯覚をしてしまった。それもあまり良くない意味でだ。

あの時は東京でエンジニアを目指すという目標があったが。
今はどうだ?オーストラリアのワーホリになんか本当に行けるのか?という思いがある。

23歳から29歳に。社会的立場は変わってないのに年齢だけは重ねてしまったようだ。もちろん、俺という人間は良くなっているのだけれど。あの頃とは肉体も精神も何もかもが違う。ただ、過ぎた年月を考えてしまう。

人間の身体とはよくできているもので、同じような状況になると、過去の同じような状況の記憶をどんどん引っ張り出してくるのだ。

つまり、知床バイト時代の情景が次々と浮かび上がってきている。
「凄いなあ」と感慨にも耽るけれど、ついでに時系列の近い上京シェアハウス時代のことも思い出すのはやめてほしいな、海馬くん。今となっては懐かしい。

当時の自意識とは裏腹に、何ひとつ持っていなかったけれど。孤独感で潰れそうだったけれど。希望はあった。それは、”若さ”の呼び替えかもしれないけれど。

東京の、TECHCAMPの本社がある渋谷の夜の深さに竦みながらも、希望を見出していた。未来への期待があったのだ。

秋葉原のファミリーマートでたまごサンドとブラックコーヒーだけを買ってプログラミングスクールに向かい、夜中の10時までPCに向かっていたな。終わった後はつくばエクスプレスでシェアハウスのある六町駅に帰る。もう一踏ん張りと深夜営業のマックで100円コーヒーを買い、1時まで勉強していた。そんな日々を、思い出した。

今、また振り出しに戻ったみたいだ。

そう、振り出しにーーーー

ーーーとまあ、こんな感傷は娯楽である。苫米地氏曰く。ベストの選択を積み重ねての今だと、そう思うべきだ。これから素晴らしい未来が待っているだろう。そうであるならば、今日ここに来たのもまた輝ける未来への一歩であり、すなわち素晴らしい日々の始まりなのだ。そう思っておけ。

それを現実にするために頑張るのです。

さあ明日は朝7時から初仕事の始まりだ。雇っていただいてお金を稼げることへの感謝を忘れずに、いまの俺が持てるベストを尽くしたい。

お風呂場で厨房のかたと知り合う。気さくに話しかけてくれて感謝。釧路のご出身らしい。色々聞いてみたいな。

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