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「本名晒しての活動は危険?」という質問にスポーツライターが答えます。

個人情報に対する考え方が明らかに変わってきている


最近個人情報が、というか、情報そのものが私が中学生の頃では考えられなかったほど厳しく管理されるようになりました。


考えてみると卒業アルバムに全員の住所や電話番号が書いてあるってなかなかザルだなぁって思うんですよ。卒業アルバムから1学年、そして先生達の情報が一挙に手に入っちゃうわけですから。

前も話しましたけど、それを利用、っていうかもはや悪用のレベルですらあると思うんですけど、新卒の頃の学習塾で入塾してきた生徒に最初にお願いすることは卒業アルバムを持ってきてもらうことだったんですよね。


いやー考えられない。

こんな塾、今ならすぐSNSで晒されちゃいますよ。


20年前でさえ「おい待てよ」って思っていたようなことを一部上場企業がやってるってマジでやべーなって思いますけど、世の中としての共通認識としてヤバいラインが分かってきたっていうのはいいと思うんですよ。


みんながやべーと思えば、企業としてもストップがかかりますから。新卒の社員が「それはダメです!」なんて言ったところで効果ないですもん。


まぁ考えてみると、中学校を卒業してから四半世紀以上経過して、アルバムにある住所や連絡先に掛けたところで殆どつながらない、既に住んでいないみたいな感じにはなると思うんですよね。だから同窓会とかどうやって開催してるんですかね皆さん。


SNS以前の文化圏に居た者としては、一度切れちゃった関係ってもうどうやっても繋がれないんですよね。まぁ同窓会やる?やりたい?意味ない?みたいな議論については結構皆さん意見あるところだと思うので別の機会にしますか。


私が本名を出しているのは、過去に出さざるを得ない事情があった


というわけで、本題。


私は「西尾克洋(にしおかつひろ)」って名前、これ別にペンネームでも何でもなくて、本名なんですよ。


だから、結構驚かれる方も多いんですね。


え!?

それ、ヤバくないっすか?

って。


言わんとしていることってよく分かるんです。これだけ個人情報がって言われている昨今、自分の名前をフルオープンにすることって危なくない?ってことは、確かに私も最初は気にしました。


なんかね、これは多分なんですけど、これだけ個人情報ってことが世の中として開示することに対するリスクがあると言われている中で、具体的にどんなリスクがあるか見えないって部分もまた怖さを助長しているんじゃないかな?って。


要するに、本名を晒したらどんなことになるかが見えない。だから余計に怖い。そういう面もあると思うんですよね。


私の場合はもう、本当に選択肢がありませんでした。というのも、スポーツナビの仕事を初めてした時に本名を名乗るように言われたからです。


元々は「名前、どうすっかなぁ」と思って候補も作っていました。その後更に話が進展して、本名を開示するという可能性も考慮すると、全く異なるものにするわけにはいかないなぁと感じていたので本名をどう崩すか?という路線で考えていました。


ちなみに第一候補は「ニシオカツヒロ」でした。相撲ライターっぽくなくて、なんか強そうでいいじゃないですか。私の名前って漢字で書くと平坦なんですよね。インパクトに欠けるので、覚えてもらう意味合いで印象に残したかったんですよね。


ただまぁ、本名でと言われたらもう仕方ないですよね。それしか選択肢無いんですから。あとはもう私に出来ることって言ったら本名を名乗ることに対する腹くくりをするだけです。


これは、プロになるための通過儀礼みたいなもんだ。何を言われても受け入れるか、見ないか、別人物にはなれない以上、どうにかして自分を守っていこう。


そんな戸惑いから覚悟を経て、ライターとしての「西尾克洋」は2015年に誕生しました。


本名を出して危ないことは本当に無かったのか?


そして、皆さん多分気になるのが

「じゃあ本名名乗って危ない想いをしたことって無いの?」

ってことだと思うんですね。


これについては…

今のところ何も無いです。

本当に、何も無いです。


強いて言うなら色んなSNSのコメント欄で暴れたり、LINEの連絡先まで登録してきた人が先日の浦和レッズ関連の時に居ましたがあんなもんはブロックすればおしまいなのでなんてことないレベルです。


7年もこの名前で活動していて、1回くらいなんかあってもおかしくはないですけど、本当に何も無くて、案外拍子抜けしています。


相撲のことをここでは語っていないので説明すると、私の相撲に対するスタンスって本当にもう、タブーなしで切り込むっていう非常に危険なことをしておりまして。


忖度まみれなんですよね。

大相撲のジャーナリズムっていうのは。


だから、これはマズいっていうことを表立って批判する人が居ない。そういうことが積もり積もって自浄作用が無くなって、不祥事が起きるっていう構造なんですよ。


そういうのもあって、外部の人間だから「なんでもあり」っていう姿勢を打ち出したら色々言う人っていうのも一定数居る半面で私だから支持してくれている人も多いわけです。よく私が「アンチが沢山いる」って語っていたのはそういう理由から来るんです。


ただね。


明確な理由って分かんないんですよ。どうして自分が本名出しているのに、どうして何も無いか?ってことについては。そりゃそうですよ。私はあくまでも名前を開示して活動している立場なのであって、危険な目に遭わせようと企む側ではありませんからね。



本名を出す前の方がむしろ風当たりは強かった


一つだけ自信を持って言えることは、名前を出して、プロとして書くようになる前の方が遥かに風当たりは強かったということなんです。


もうこれは推測でしかないんですけど、名前を出さずにアマチュアの人間が言うからこそ腹が立つしなめられている部分ってあったんじゃないかなとは思うんです。知らない奴が知ったような口をきくんじゃねえよって。


ある意味でそういう反発こそが私の名前を良くも悪くも高める結果になったんですよ。アンチが居て、そのエネルギーが匿名掲示板で個人スレッドを立てる結果になった。今存在するかは分かりませんが、アマチュアの無料ブログが単体で叩かれる対象になるってどれくらい事例があるんですかね?


責任の所在を晒して、顔を出して、言いたいことを言う。そしたら、面と向かって反論はしづらいんじゃないかなぁ。結局ね、SNS辺りで叩いている人ってそんな程度なんですよ。


私の場合は住んでいるところも、地元も、そして電話番号すら開示しています。何がメリットかと言えば、簡単に連絡できるようにしているということと、あとはバーチャルな存在ではなく、リアルに活動しているということを捉えやすくするためってことかもしれません。


身近に感じてもらうことって大事なんですよ。正体が見えないと親近感は生まれないし、危険なことを言っていても覚悟が見えない。そういう一切合切を受け入れているということが信頼につながるんじゃないかなぁと話しながら思いました。


だからと言って個人情報を晒しても大丈夫だし、覚悟が見えるからみんなガンガン出していこう!なんてことを言う気にはならないです。


私だってたまたまなんですよ。

名前出したのは。


メリットは推測の範囲で結構あるとは思っています。でも出すことによるリスクは何かの形で存在するし、執念深い誰かが私を危険に晒す可能性っていうのは100%否定できない。


それを防ぐ方法が、匿名を貫くということだと思います。リスクが見えない反面で、防げる方法があるならばそっちの方がいいに決まっていますからね。


余談ですが、懇意にしていただいている野球ライターの方が2名居て、どちらの方もかなりアンチが居るんですが、彼らもネットでは色々言われている反面で日常が脅かされているということは一切無いようです。


つまりネット上で攻撃対象になることと、実際に脅かされるかというのは全く別の次元の話ではないかと思うんですよ。


話は逸れましたが、まぁ本名を出すことのメリットすら不透明なんですよ。名前を出してやってよかったという話も、推測レベルでしか話せない。実際「ニシオカツヒロ」で活動していたIfは存在しない訳で、本名だから仕事が来たなんていうものなのかもわかりません。


ただ事実として言えるのは「本名でプロとして活動し始めたら、文句を言われる機会が激減した」ということ。そして「特に危険な目には遭っていない」ということです。


多分、本名を出して活動してからのビフォーアフターを語っている人なんていないと思うんですよ。そういう意味で今日の話はなかなかレアではあると思います。


これを聞いてじゃあ今日から本名出してプロとしてやってみよう!っていう方が居るとは思えませんが、仮に本名を出さざるを得ない状況になったとしても、私としては「そこまで大変な目に遭うものではないですよ」ということは経験談として言えるかなと。


というわけで、いかがでしたか?


プロのライターとして、アマチュア上がりだからこそ分かることやお話しできることがあるかと思いますので、何か質問があればお気軽にいただければと思います。


■Voicyで11/21分を更新しました。

今回の話は、力士の経済事情、投資事情です。こんな切り口で配信するの、多分世の中で私くらいだと思います。

世にも珍しい内容だと思いますので、是非皆様お聴きください!


■次回のStandFM配信日時決定しました

皆様、是非お聴きください!
これは記事読むのとは違う面白さがありますから。



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