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幼馴染が統一地方選挙に出馬するので色々調べてビックリした話

半年くらい前SNSで驚くことがありました。
それは幼馴染が、来年の統一地方選挙に出馬するからでした。


私の幼馴染ですから散々話していますが川崎市立稲田中学校、通称「稲中」出身です。服は向ヶ丘遊園のダイエーで購入し、ハンバーガーはマクドナルドではなくドムドムバーガーで食い、イベントの後は「打ち上げ」と称して多摩川に繰り出していたクチの人間です。

恐らく登戸出身であることを告げるとランドマークで夜になると蒼く辺りを煌々と照らすホテル「イエスタデー」をいじられたことも一度や二度ではないでしょう。まぁある程度私と同じような経験を重ねてきた人物なんですよ。


まず驚いたことは、私の同級生が選挙に出るような歳になったことでした。


何度かお話ししていますが、私が25歳の時に伝説の泡沫候補でニアミス経験のある「山下万葉」氏が出馬して、ネット界隈で大きな話題を集めたことがありました。

ただ、あれはかなり例外的な出来事でした。彼には家を出た母を探すという異例の目的があったためです。


幼馴染である小林武史さんは有名政党の公認を得ての出馬です。つまり、勝算のある選挙の候補者として同級生の年代が出てくるということに対して私は驚いたのです。


そして次に驚いたのが、この幼馴染が選挙に出るということでした。というのも、子供の頃のことを思うと、どうにも小林武史さんと選挙が結びつかなかったのです。


これは勝手な思い込みだったのですが、選挙って子供のころからリーダーシップがあるようなタイプがその素養を磨いたうえで出るようなイメージをしていました。


彼は学級委員や部活の部長といった立場になるような存在ではなく、どちらかと言えば誰からも親しまれるような愛されるキャラクターでした。


誰に対しても分け隔てなく優しく、のほほんとした性格で、でも短距離が速い。陸上部に所属していましたが、今で言うところのパリピみたいな奴が多くて、性格的に絶対合わないから私だったら避けたい部だったんですよ。


でも彼は、あの部で通せたんですよ。
絶対キャラクターは合わない筈なのに。


あの環境で愛されたが故に居られたのか、それともパリピ達と衝突があったうえで折り合いを付けられたのかは分かりませんが、いずれにしてもあの中で頑張れたというのは天性のキャラクターによるものか、本人の努力に依るものか、なかなか出来ないことです。


そういう彼が、紆余曲折を経て神奈川県麻生区で神奈川県議会選挙に出馬することになった。


子供の頃のイメージが強いせいかどうにも小林武史さんと選挙が結びつかないのですが、だからこそ逆にそこには努力があって、子供の頃には見えなかった資質の開花があって、周囲の信頼を掴んで、一つの形になった。


中学卒業から27年という途方もない時間が経過しましたが、これは凄いことだと思いました。


実はここ数年SNS上で小林武史さんとは交流があり、昨年私が著書である「スポーツとしての相撲論」を出版した時にとあるメディアに書評をしてもらったこともあり、ある意味で子供の頃よりも親しい関係にありました。


そのため彼の動向を具に追いかけていました。
すると、これが結構大変みたいで。


彼の所属する政党はかなり大きいのですが、その地区では30年負け続けているのだそうです。


ハッキリ言って、かなり不利な選挙なんですよ。


ふと気になって調べてみると、その政党で県議会議員選挙に出て落選した人は、次回以降同じ選挙区から出馬していなんですよね。少なくとも、同じ選挙区ではもう一度チャンスを与えてもらえない。そして30年勝てていない選挙に出る。


私がこの話を貰ったら、多分尻込みしていると思うんですよね。


しかも、私も選挙ってよく知らなかったんですけど、あとこれが普通のことなのかもよく分からないんですけど、出馬が決まってから彼は仕事辞めているんですよ。


私と同い年ですから42歳。
もう本当に、引き下がることが出来ない闘いですよね。


だからよく聞かれるそうです。
「落ちたらどうするんですか?」って。


いやこれ、誰しも思うでしょう。彼には生まれたばかりの子供も居ます。奥様も居ます。そんな中で有利とは言い難い状況で人生一番の大勝負に出る。


余程自分を信じているか、政治的に成し遂げたい揺るぎない信条が無い限りそんなことは出来ないですよ。別にこれは彼の信条が正しいかどうかという話ではなくて、それだけ賭けられるっていうのはすげえなと思います。


そして彼はその質問にこう答えるそうです。


「負けた時のことは考えません。勝ちます」


これ凄くないですか?


猪木語録に「出る前から負けること考えるバカいるかよ」ってのがありますけど、これと同じですからね。間違いなく彼は猪木ファンではないので、自分の人生経験の中だけでこの言葉を捻りだしているんです。私だったらつい下あご突き出しながら言っちゃうからギャグになっちゃいますけどね。


で。

彼は出馬が決まってから街頭にもう300回近く立っていて、日々ビラを配ったり政治的な話をしたりと忙しい日々を送っているのですが、これがなかなか大変らしいんです。


ビラを受け取ってもらえないなんていうのは仕方ないことだし、話を聞いてもらえないのもまた仕方がないことです。該当のティッシュ配りなんかと同じでこれに関してはやってる側としては「そういうものだ」ってことで割り切っていくしかないけど、まぁしんどいですよね。


ただ、より根深いこともあるみたいで。
罵声を浴びることも少なくないらしいんです。


とある政党の公認を受けている手前ポスターなどに政党名も出すことになる訳ですけど、この政党の方針に共感できない人も大勢いるんですね。


まぁこれに関しては腹の中で思っているだけか、それとも実際にそれを小林さんに言ってしまうかの違いだけっていうのはありますけど、それってもはや正しさの次元の話ではない訳ですよ。


伝え方ってあると思うんです。正すには、相手に通じる言い方と、スタンスと、そして最低限の礼儀が求められるんですよ。


でも街頭に出ると、正しさの下に何を言っても許されると思っている人が居る。


ネットでやるなら百歩譲って分かりますけど(分かりたくはないですが)、そこにいる人間を見ながら罵声を浴びせられる人がまぁまぁ居るってことは怖いなぁと思います。


選挙に出るっていうのはそういうことなんだということを、彼のこのエピソードから知ることになりました。様々な人が居る中で、それを受け止めて、受け入れはしないながらも、それでも自分の信条の下に走り抜く。


いや、本当に大変なことだと思います。
選挙に出るって相当なことだと小林武史さんの話を見る中で感じました。


その政党に当選者が出るということに関して良いかどうかはわかりませんが、一人の同級生として、友人としては応援したいし、良い結果になればいいと思います。


この話を書きはしましたが、川崎市麻生区の方に対して彼への投票を呼び掛けたいとは思いません。そこから先は各自が判断することだからです。


ただ、かつてリーダーシップとは縁遠かった同級生が成長し、キャリアを積んで、チャンスを得て、信じる道を進み、信条を訴えているのですから、可能であれば話を聞いては欲しいかなとは思います。そこまではお願いできる範囲かなと。


とりあえずまぁ…
幼馴染の一世一代の大勝負を見届けたいと思います。

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