ひっそりと咲くこと

この季節、緋色で魅了される曼珠沙華がSNSを彩っている。

自分もとても魅了される花でもあるし、毎年撮らずにはいられない花の一つでもある。

春ならば桜、チューリップ、バラ、夏ならば紫陽花に向日葵、秋は曼珠沙華にコスモス、秋バラ、紅葉、冬は河津桜、梅が季節を代表する花かとおもう。

花はそれだけかのようにネットの世界に溢れ返っているが、名も知らぬ野草や雑草から庭に咲く花もたくさんある。花期が短いものから長いものまで、それぞれ、自然のサイクルの中で毎年のように咲くものが多い。

人気の花はそれだけでもパワーがあり撮られるだけの理由があるのはよくわかるし、理屈すらいらない存在感もある。しかし、ちょっと足元を見たら半分踏んでしまったその足元にも、花は咲いていたり。撮るに値しない花かもしれない。でも、そんな花が愛しく、自分を重ねてしまったりする。目に留まるまた留まった花や、その時に出会った花と目があったならば、それは人との出会いににて、レンズを向けてしまうことが多い。

そうして、自分が気に入った出会ったものをSNSに投稿しても、やはり自然の中で目に止めてもらえない存在のものは、なかなか見てもらえないものが多い。それは、自分の撮影レベルが大いに関係していることもあるし、宣伝力のなさでもあるかもしれず、この辺りはまだまだ努力しないとならないのではあるけれど。

自然も人の世も非なるものだがとてもよく似ているし、強いものが生き残っていく世界でもある。

自分が弱いからか、ひっそりと咲いているものはこれからも撮り続けていくだろう。

人により魅了される世界は非なるもの。

そっと、咲いているように見える(実は自然界の激しい生存競争の果てかもしれないが)ものを撮り続けていくことには変わりはないかな。





みんなのフォトギャラリーの写真の人気のものを集めて、写真集作れたらと願っています。