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【TED】#8 Are you giver or taker?

TED の閲覧記録です。今回の動画はこちら↓(13分19秒,2016年11月)

▶︎ 結論

より良い社会・組織を作るには、Taker を排除し、Giver が安心して成功できる環境を整えることが大切である。

▶︎ 内容と学び

世の中には 以下の3 種類の人間がいる。

● Taker(奪う人)
他人とのやり取りにおいて利己的であり、『何をしてもらおうか』という意識の人。
どこにでもパラノイア(疑心暗鬼)は蔓延っているが、パラノイアの発生元は Taker(奪う人)である。

● Giver(与える人)
他人とやり取りをするときの意識が、『何をしてあげようか』な人。

● Machers(Giver と Taker の中間)
Give と Take の均等なバランスを保ちたがる代償型の人であり,つまり『何かをしてくれたら私も何かしてあげる』という人。
ほとんどの人がここに存在する。

社会・組織の中で最も成功するのは Giver である一方で、最も成功していないのも Giver なのである。
・他人のために働きすぎるがために、自分の仕事が終わらなくなってしまう。
・途中で燃え尽きてしまう。

では、より多くの Giver が成功する社会はどのように作れるだろうか?

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条件①:Protect givers from burnout
その組織にとって最も貴重な存在が Giver であり、でも気をつけないと燃え尽きてしまうと認識すること。

マザーテレサやガンジーを真似なくても、他人の人生に大きな価値を与えるちょっとした方法を見つけさえすれば良いのである。

例えば、知り合うと良さそうな人同士の間を取り持つ。知識を共有する。率直な意見を言ってあげる。働きが周りに認知されていないような人を称賛してみる。など。

条件②:Encourage help-seeking
Giver が活躍できる環境作りには、人に頼ることが当たり前であるという下地がまず必要である。誰もが頻繁に助けを求める文化

成功している Giver は、自分が『受け取る』側になってもいいのだと認識している。
人に頼るのは恥ずかしいことでも弱さでもなく、また,助け合いはただ単に Giver の成功や幸福を守るためだけでなく、Giver のように振る舞う人々を増やすためにも非常に重要である。

データによると、組織で起こる『与える』行為全体の 75% から 90% が『お願い(Request)』から始まるのである。
→ 大抵の人はこれができない(無能と思われるのが嫌だとか、誰に頼めばいいかわからない、負担をかけたくない、などが理由)。
→ 誰も助けを求めない組織では、誰のために何ができるかさえ分かれば、喜んで力を貸したいというたくさんの Giver たちが不満を抱えることになる。

条件③:Keep the wrong people off the bus
最も大切なのは、誰をチームに迎えるか、ではなく、間違った人をチームに迎え入れないこと。

効果的な採用活動やチーム作りにおいて、大切なのは Giver を登用することではなく、Taker を排除することである。
→ Taker が一人いると腐ったみかんのように周りに悪影響を及ぼすが、Giver が一人いても周りに好影響を及ぼすとは限らないどころか、周りは無用に Giver に頼るようになってしまいかねない。

うまくいけば、Giver と Matcher だけを残すことができ、搾取が起きないので、Giver は安心して親切さを発揮することができる(Matcher のいいところは周りに合わせるという性質である)。

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うまいこと組織から Taker を駆逐して、安心して周りに助けを求められる環境を整え、Giver が燃え尽きてしまうのを防止し、他人の力になりつつも自分自身の目標を野心的に追求してもいい文化を作ることができれば、成功とは何かという考え方も変えることができる(競争を勝ち抜くことが全てではなく、貢献そのものの方が大事なのだと皆気づき始める)。

最も意義のある成功の形とは『他者の成功を手伝うこと』であり,この考え方を広めることができれば『パラノイア』をひっくり返すことができる。
『プロノイア(Pronoia)』妄想の一種で、その人の幸福を周りの人が企てているとか、自分がいないところでものすごく評判になっているという思い込みのこと。

Giver の素晴らしい部分はこれが妄想ではなく、現実であるということ。

▶︎ 所感

一番の気づきは,組織にとって Giver を増やすことよりも Taker を排除することの方が大切であるということ。

この動画を見るまでは,Giver がいれば Taker にも良い影響を及ぼすものだと思っていたため,優秀な人材(Giver)を探すかばかりに目がいっていたが,実際にはGiver による好影響よりも Taker による悪影響の方が強いようである。

できることなら Taker を見捨てずに,育成を通じて Giver や Matcher として振る舞ってもらいたいと願ってしまうが,この動画から学んだことも意識して取り組みたいと思う。

また,Taker を排除するにあたっては,Taker を見極める力がまず必要となるので,初対面での『人当たり』のみで判断せずに,その人の内面的な思考や精神を含めて判断できるよう意識したいと思う。

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