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小鳥

結局
捨てることもできずに持っていた小枝に
小鳥がとまった

その重みを感じて
ああ 良かった と思う

誰かのために 生きるとき
命は より輝く

小枝に乗る小鳥は
たいまつの炎のよう

見つめあうと どこか安心して

なんとなく
最後は きっと 大丈夫 と思えた

ああ 君は僕なのか

読みかけの本のページを
風が ゆっくりと めくる

小鳥の後ろ姿は もう
小さくなっていた

手に残る感覚を抱きしめるように

目の前で 小枝を
なんども なんども
揺らしながら 帰った


僕は もう 大丈夫

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サポートはすべて、何らかの事情で髪に悩みを抱える子どもたちへの支援に使いたいと思います。