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御朱印集め

神社に全くいったことのない日本人は、いるだろうか。
誰でも、なにかしらのイベントで神社に行ったことがあるだろうと思う。
お食い初め、七五三、初詣、厄払い、神前結婚式など、いろいろなイベントがある。
車を買ったらお祓いに行く人もいる。
初詣に行けばおみくじだって引くだろう。
受験生にお守りを渡す塾の先生もいる。
タイトルに書いた「御朱印集め」も、若い人を中心に流行っている。
それくらい、神社は日本人にとって身近な宗教施設だ。
だからと言って日本人が神道の信者かと言えば、そうではない。
むしろ神道の考え方や教えを深く知っている人や実践している人は少ないだろう。

御朱印集め。
数年前からよく聞くようになり、神社やお寺に若い人が訪れることも珍しくなくなったし、目を引くようなオシャレでカラフルな御朱印を準備しているところも増えた。
今は神社がInstagramで綺麗な花手水の写真を投稿している時代だ。

かく言う僕も、御朱印集めをしている。神社限定だが。
御朱印を集め始めたのは今年の2月。
三重県の津へ一週間の出張に行った際の休日に伊勢神宮を訪れ、神宮会館で売っていた綺麗な蒔絵の御朱印帳に一目ぼれしたのだ。

僕にとって一冊目の御朱印帳


今まで全く御朱印には関心がなかったが、神社にはいつも行っていた。
大体月に2回、1日と15日に、仕事にいけない日はその前後に。
神社に行き、献血に行き、お昼ご飯を食べる、時にそのどこかでサウナに入る、それが休日の過ごし方だ。
別に信心深いわけではない。
なんとなく、定期的に神社へお参りする、っていう感覚があるだけだ。
日本人の大半はそういう感覚を持っていないだろうか。
初詣に行ったりするし、子供の七五三でお参りしたり、厄年だからお祓いをする。
むしろ僕は、初詣は1日をズラして後日行くし、子供はいないから七五三は無縁、25の時の厄年はお祓いしていない。
それでも、定期的に神社にはお参りする。

ただ、御朱印に関してはとんと興味がなかった。
そんなものがあるんだ、くらい。
でも、なぜかこの綺麗な御朱印帳にはすごく惹かれたのだ。
そして、神社へ出かける時には御朱印帳を持ち歩くようになった。
仕事柄出張が多く、出張先でもいつも神社にはお参りしていたが、御朱印帳を持っていくようになった。
結果として、御朱印帳のページが7月に全て埋まった。
とはいえ、大半は毎月お参りしている伊奈波神社のものだ。
特に僕はいつも、伊奈波様と黒龍様で2つずついただいているので毎回2ページずつ埋まっていく。

今日も伊奈波神社へ朔日詣に行ってきた。
昨日まで岡崎に出張で行っていたので、岐阜の氏神様と言われる伊奈波様へ帰ってきた報告のために訪れたような感覚だ。
僕は岐阜に住み始めてまだ2年目で、出身は石川県だから、まだあまり伊奈波様が氏神様という感覚はあまりない。
でも、毎月お参りをしているからか、伊奈波様の社を見た時にようやく岐阜に帰ってきたなあという安心感を覚えた。
自分の住む地域の氏神様へお参りするというのは、こういうことかもしれない。
神様を信じたり、深く入れ込んだりする必要はない。
ただ、氏神様へ月一回お参りする、くらいの感覚を、日本人は持っていた方がいいのかもしれない。
それが、もしかしたら心の拠り所になる時が来るかもしれない。
僕たちの住む日本という国は、八百万の神々が住まう国だから。

伊奈波様は少し小高いところにある
8月の暑さに汗をかきつつ、新緑の美しさを楽しんだ

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