本を出す責任、持てますか?
中山マコトです。
本を一冊書いただけで、どことなく言動が”エラソウ”になっちゃう人が多いと感じます。
確かに商業出版と言って、紙の本を出せば、編集者は「先生先生」と呼びますし、世の中的にも先生と呼ばれる確率が高くなります。
僕も一夜にしてそうなりました。
でもね、それはその人が偉くなったわけでも何でもありません。
本を書くなんてのは単に数ある”職能”の1つでしかないからです。
僕に言わせれば、ビルのお掃除をしてくれる人や、スーパーで一生懸命売り場に野菜を積んでるおばさんとか、子供をあやすのが上手な保母さんとか・・・そういう人達の方がよほど先生です。
写真館で赤ちゃんを笑わせられるスタッフとか、もはや先生を超えて名人です。
だって僕ができないことをやる人だから・・・。
みんな同じにエラいと思うんです。
ただ1つだけ言える事で、僕が強く戒(いまし)めていること。
それは、なんだかんだ言っても、”本は情報そのものなので、それだけ社会的な責任は重いのだ!”と言う事。
書いた以上、その責任からは逃れられません。
著者としての名前は本と一緒に残り続けるんです。
本が出て、売り場に並んだあとで、
「あれは嘘でした!」
とか、
「あれは、信憑性に欠ける情報でした!」
という撤回ができない。
吐いた言葉は、書いた者の処には戻らず、読んだ人の中に残り、影響を及ぼすのです。
その意味では、本を書くというのは、専門家としての社会的存在となる「ドア」をくぐる行為だということ。
決して戻ることのできないドアです。
ナシにはできない入り口です。
それだけの覚悟を持って挑まなければ、反作用が大きくなり、あなたの信用、信頼が失墜します。
それを避けるために僕達は、日々、良い本を作るために研鑽を重ねるのだと思うんです。
終わり。
今日も読んでいただき、ありがとうございます。
まだまだこれからも書いていきますので、ぜひ明日もまた読んでください。
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