株式投資において最も恐ろしいクレジットクランチとは何か?(リーマンショックなどの過去歴史の解説付き)

米国株(例えばS&P500)が10-20%ぐらい下落すると、すわリーマンショックかと騒ぎ立てるツイッターアカウントが出てくるのは毎回のお騒がせであり、2022年3月現在のロシアのウクライナ侵攻に伴う世界的な株価下落でも同様な論調を述べる人が出てきており、人によってはここからS&P500は50%暴落するみたいな言い方をする極端な人も出てきている。

しかし、本当にリーマンショックのようにS&P500が50%下がる事態なんていうのはそうそう起こらない。
なぜならそんなレベルの大暴落劇が起こるにはクレジットクランチの発生が必要だからである。

クレジットクランチというのは政府や企業が資金を市場から借りようとしたときに信用が失墜してしまったがために法外に高い借り入れ金利でなければお金を借りられない事態・あるいはどんなに高金利を提示しても誰もお金を貸してくれないという状態の時を意味する。
このクレジットクランチというのは局所的に一部の企業セクターや特定の国で発生するものから、見境なく広範囲な企業セクターや色んな国の借り入れコストが上昇して発生するものから千差万別である。

今回は
①クレジットクランチがどのように株価暴落を引き起こすのか
②過去にどのようなクレジットクランチがあったのか
③小さいクレジットクランチは世界中でいつでも起きている

ということを説明したい。

①クレジットクランチが起こると株価が暴落するメカニズム


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