裁判を受ける権利と人身の自由

ゴーンの主張に根拠はあったよ。
拘置所に長期拘留というのは日本は再三是正勧告を受けており、背任容疑という重大な経済犯罪と罪に問うのなら裁判を開くことなく二回も拘置所に入れたりしたから密出国してでもゴーンは日本から出て行ったのではないのか。
拘置所に入れて拘留する基準をきちんと法務大臣は示した方がいい。密出国という明らかな違法行為の追求だけをしたところでゴーンは納得しないだろう。
公正な司法制度なので日本で裁判をというのなら裁判を速やかに開いて拘置所から保釈すればよかったのではないのか。
無罪に導く取り組みが日本の裁判でほぼ無理というのは、明らかに有罪の案件しか裁判をしないからである。
ゴーンの属する文化圏では自分の潔白を証明する機会こそ法廷であるという認識なので最初から有罪の公算の強い裁判ではなく潔白の主張を出来て公正に成される裁判を受ける権利を主張するという本来基本的人権の事柄を裁判で求めるつもりだったのだろう。
密出国は確かに違法でやってもらったら困ることなのだが、パスポートを預かるというのは人身の自由が制限された状態である。
裁判を受ける権利も人身の自由も基本的人権なので、それが成されなかったり制限される理由に納得出来ない状態を長期に渡り強いるということに不当な人権侵害の拘束であると思うのはそれも一方の正義である。
ゴーンは密出国だがよど号は超法規的措置で、法律を無視するということをどの程度までみるかであって、個人には法の支配で司直が脱法と言われてきちんと反論出来る国ならゴーンは逃げたりしない。
密出国というのは主権侵害なので、国によれば密出国で入国した時点で捕まえる。トルコの裏もかいたので、トルコは協力者を即刻捕まえていたがゴーンはレバノンで拘束されることはないのである。
ゴーンの密出国をスパイ大作戦やゴルゴ13のようだと面白がっている人間が日本では多いが、国家から見れば主権侵害なので、どうあっても捕まえないと日本は独立国としての独立性を軽んじられる国になる。法律を守らず人権侵害をするからそんな国の法律は守らないには哲学での戦いが必要である。
ゴーンと対決するには哲学しか武器はないが検察官は一応法哲学も勉強しておるだろうが。その人間を罪に問う時に法哲学が必要なら使うしかないぞ。
あまりにもゴーンに舐められててゴーンを舐め過ぎてたから国外逃亡されてしまったんだよ。日本。

以上は簡単な雑感である。根拠を示せと言われても、法の支配はどこまで及ぶかまですぐ行ってしまっていてテレビ東京の記者の質問へのゴーンの反論からみて局面は法律から法哲学のフェーズに入ってしまっているのでゴーンがモデルの脱出ゲームまでリリースされてしまうのだろう。

追記 2020年1月10日
ゴーンがレバノン出国を禁止され、捜査資料の提出をレバノンが日本に求めた。