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避難後の事前準備の話

ふくしとぼうさい日記175日目。
日々の活動であったことから、思ったことを綴っています。

今度の日曜日7月18日に行う「インクルーシブ防災入門講座~避難生活編~」の準備を色々と行っています。

今回のテーマは、避難をした後に安心して生活ができる一人一人に適した場所を、どうやって事前から準備していくか、というものです。

まず、当日に、皆さんに知っていただきたいことは、避難についての考え方です。
避難とは、「難」を「避」けること。
逃げることだけではなく、住まいを失ったり、ライフラインが途絶えたあとの生活を含んでいるということです。

「災害関連死」という言葉をご存知でしょうか。
その後の避難生活で心身の負担を強いられ命を落とす災害関連死。

2016年の熊本地震では、直接死が50人だったのに対し、災害関連死はその4倍にも上りました。

特に高齢の方や障害のある方は、避難生活の環境が大切で、命を守って健康状態を保つためにどうしたら良いのか考えるには、まずどこで避難生活を送るかを考えて準備をしておくことが大切です。

ひとりひとりにとって大切なこと・必要な環境はことなり、避難するにしてもサポートが必要な人をひとくくりにしてしまうような対応は望ましくないのですが、その理解がまだまだ足りません。

避難する先としては、行政が指定した避難所、親戚・知人宅、旅館・ホテル、安全確認の上での自宅、そのような選択肢がありますが、特に行政が指定した避難所においては、あらかじめ避難が必要なサポートが必要な方が地域の方と知り合い、一緒に考えていくことが、一緒に避難生活を送るためにとても必要なこととなります。

また、目が見えないために配布物や掲示板での情報入手ができない、聞こえないため音声での連絡がわからない、といった方への配慮も必要です。

混ざり合って考える場を作って、自分たちで話あって、自分たちで決める、どういう配慮が必要かも、自分たちで決定するからこそ、理解が深まると感じます。

一方で、障害のある人もない人も一緒に避難をするインクルーシブな避難所が自然発生的に生まれた事例もでてきました。
サポートが必要な方とその支援者がともに避難する場は、突発的にでも工夫次第で作ることができるという事例です。

地域におられるサポートが必要な方すべてと事前に話し合ったり調整をしたりすることは実際は難しいですが、工夫を実践して、その工夫を活かせる準備をしておくと、サポートが必要な方に対応ができる基礎的なものが出来ている避難所になるのでは、そう感じます。
さらに、避難して生活をする先は、一人一人が異なります。
大切な視点は、一人一人が個別に計画立てておくことで、予測できる災害からは事前に身を守ることができます。
一方、いったん災害が起きれば想定外のことも多く起こるのが実際の災害です。

一人も取り残さない防災は、「私達の社会のありよう」を「誰一人取り残さない」インクルーシブなものにしていくことが、ひょっとしたら到達点かもしれません。
障がいがあってもなくても、一緒に考え、一緒に助かる防災をめざす、これが安心安全な地域づくりにつながるのではと考えます。

こんなお話を当日して、当事者の方を中心に、その方がどうしたら安心な避難生活ができるか、自分たちで話あって自分たちで決める、どういう配慮が必要かも自分たちで決定する、その実践をしてみたいと考えています。

さてさて、うまくいくでしょうか?
きちんと準備して、当日望みたいと思います。

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