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お茶と器と

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個人の勝手な感想ですが世界のお茶と日本の器をご紹介
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#飯椀

十五代沈壽官の黒薩摩

十五代沈壽官の黒薩摩

沈壽官と言えば薩摩焼きの代表的な陶工で先先代の十三代沈壽官は名工と謳われた方でした。沈壽官窯の白薩摩は技巧を凝らした透かし彫りなどが有名で、これはもう美術品なので焼き物本来の用途は無いと言っても過言ではありません。もちろん買ってお香を焚いたり鈴虫入れて飼ったり出来なくはないですが、誰がそんな事・・・
当代の十五代沈壽官さんは子供の頃ガキ大将でかなりヤンチャで通った方だったそうですが、この方は黒薩摩

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白薩摩

白薩摩

薩摩焼きは大きく分けて上流階級や輸出用に作られた白薩摩と庶民の雑器である黒薩摩があります。
白と言っても真っ白ではなく、黄色を帯びた色で、その上に透明釉がかかり、冷めるときに細かなひびが入りその上から金や赤をふんだんに使った細かな絵が施された錦手と呼ばれる物で、更に技を凝らした透かし彫りなどもありますが、庶民が買える物ではありません。
写真は荒木陶窯の飯椀です。
荒木陶窯の先代は名工と呼ばれた方で

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