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お茶と器と

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個人の勝手な感想ですが世界のお茶と日本の器をご紹介
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2024年6月の記事一覧

緋色窯 自然釉の味わい

緋色窯 自然釉の味わい

鹿児島県美山は薩摩焼の里として知られていますが、その北の端にある緋色窯は川原久美子さんという女性陶芸家が穴窯を使って作品を焼いています。

この抹茶椀は陶遊館で展示販売されていた物ですが、担当の方が「これは女性作家の作られた物ですよ」と教えてくれました。

焼き締めに窯変の自然釉、美しい景色です。備前や信楽を彷彿とさせます。

緋色窯の名の通り、見事な発色です。
川原さんにはまだお会いした事がない

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何焼だか忘れちまった2

何焼だか忘れちまった2

美山の陶遊館で買った焼き物なので、薩摩焼には違いないのですが作家さんを忘れてしまいました。
やっぱ箱書きとかしてもらって保存した方が良いのかもしれませんが、数千円にそれもどうかと思ってしまって・・・

よく見ると高台内に銘が刻んでありました。
向きが違うな多分・・・
それにしても、この地の荒さ、美しいです。形成される時はどんな色でどんな手触りだったのでしょう?そして釉薬は?少し織部みたいな風情もあ

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シンプルな白薩摩

シンプルな白薩摩

薩摩焼には大きく分けて雑器系の黒薩摩と技巧美術品系の白薩摩がある、というのが一般的な解説なんですが、現代の陶工さん達は伝統の中にも様々な工夫を凝らして作品を作り上げています。

貫入の入った乳白色の地にシンプルな蜻蛉の模様、まさに生活の器です。

多分飯碗だと思いますが、茶器に代用させていただきます。
しかし口が広がっているので立てるには工夫がいります。笑
横にある甘納豆は先日ご近所のスーパーさん

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