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今さら聞けない、、、歯周病って何? VOL. 2

はじめに

こんにちは!だいぶ間が空いてしまいました、、、。歯周病についての記事の続編です!

前回の内容はこちら↓

では、続きを見ていきましょう!

歯周病の進行の仕方

では、どのように歯周病が悪化していくのかを見ていきましょう。



出典: httpswww.kenko-niigata.comhatokuchikenkoumushiba407.html


まず、健康だとどのような状態かを確認しましょう。

歯と骨は全周がっちりとくっついており、その上に歯肉が載っているようなイメージです。歯と歯肉の隙間は少しだけありますが深さはかなり浅く、歯ブラシをいれれば底にとどくほどの距離です(この歯と歯肉の隙間を歯周ポケットと呼びます、CMとかで聞いたことがあるかもしれませんね)。


少し歯周病が進行すると、まず歯肉が腫れます。それによって歯周ポケットの深さは深くなり、ポケットの底に汚れが溜まりやすく、取れにくくなります。この歯肉が腫れた状態を歯肉炎と呼びます


この状態がさらに進行すると、ポケットの底に溜まった汚れが骨を溶かす細胞を呼び寄せ、歯の周囲の骨が溶かされていきます。これによって歯と骨の結合箇所が少なくなっていき、歯がどんどん揺れるようになっていきます。

揺れるようになれば、歯が本来立っているべき場所とはずれていくので噛み合わせが変わっていき、その歯により負荷がかかってより揺れるようになります。負のスパイラルですね。

この状態に突入してしまうと、歯周病ということになります。

骨が溶けているかどうかというところが歯肉炎と歯周病の違いです。



歯周病の診断

では、歯周病になっているかどうかはどのように診断するのでしょうか。


歯周病になっているかどうかは、「ポケットの深さ」、「歯の揺れ具合」、「レントゲン写真」で総合的に判断します。


まず、ポケットの深さ

歯周病になると、骨が溶けるためポケットの底の位置が深くなります。つまり、ポケットの深さがある程度深くなっていると歯周病になっていると判断することになります。

ポケットの深さが4mmを超えているかどうかが一つの基準となります。



出典:httpperio-fukuoka.infocolumn172
このような器具を用います。細いものさしみたいなもんですね。


続いて、歯の揺れ具合

健康な状態や歯肉炎の状態では、基本的に歯が揺れることはないので歯が揺れていればほぼ間違いなく歯周病になっているとの判断になります。ただし、明らかな揺れがなくても歯周病になっていることはありますので、揺れていなければ大丈夫というものではないです。


最後にレントゲン写真

レントゲンを撮影し、骨が欠けているような像が確認できればその箇所は骨が溶けていて、歯周病になっているという判断になります。
ただし、レントゲン写真は一方向からの情報しか得られないため、ほかの判断材料も含めて総合的に診断していくことになります。



歯周病の治療法

ここまで歯周病の怖さをお伝えしてきました。最後にその治療法をお伝えします。

が、一番怖いのはここです。


それは、「完全な治癒は非常に難しい」ということです。

方針としては、「現状以上の進行を抑制する」という方法がとられます。


う、嘘やん、、、

具体的な方法を見ていきましょう。

大まかには以下のように進めていきます。


1、歯周病の進行状態の確認、歯の周囲の清掃状態の確認・改善

2、歯周ポケット内部の汚れ、歯石除去

3、再検査、歯石除去の再度実施

4、以後、2,3を繰り返す


非常にざっくりしてますね(笑)。一つ一つ見ていきましょう!



1、歯周病の進行状態の確認、歯の周囲の清掃状態の確認・改善

まずはここから始まります。前述の歯周病の検査、診断を行い、治療対象となる箇所がどこにどれくらいあるのかを確認していきます。

それと並行して、歯の周囲の清掃状態を確認していきます。
歯周病治療の第一歩は、正しく歯と歯の周囲を磨けるようになることです。磨けていないことには、歯周病の原因を断つことはできませんからね!歯の汚れの染め出しや実際に歯ブラシを使用しての歯磨き指導などを行います。ここは衛生士さんたちが担当することが多いかもしれません。


2、歯周ポケット内の汚れ、歯石除去

歯、歯の周囲の表面がきれいに磨けるようになったら、ポケット内部の汚れ除去に移っていきます

歯周病の大きな原因は、この深くなってしまった歯周ポケット内部の汚れに繁殖した歯周病菌ですから、この汚れを取ってあげることが歯周病の治療には重要です。ですが、ポケット内部で時を過ごした汚れたちは、食べかす時代とは形を変え、がちがちに硬い物体になっています(これを歯石と呼びます)。

ですので、ポケット内部の汚れはブラシでは取ることができません。よって、ポケット内部の汚れの清掃には金属の器具を用います。そしてポケットから汚れを掻き出していきます。

この際、かなり痛みと出血を伴うので麻酔を使用して行うこともあります。



出典:httpsgosoudan.dental-plaza.comtidings201702141008
こんな感じの器具を使います。


3、再検査、歯石除去の再度実施

歯周病が進行している箇所の汚れ除去が終わったら、まず一定時間おきます(だいたい1月から2月くらいです)。

これは汚れが取り除かれ、ポケット内部で悪さをしていた細菌がいなくなることによっておこる歯周病の治癒を待つためです。

そして再検査をし、治癒しきっていない箇所があれば再度汚れの除去を行います。


4、以後、2,3を繰り返す

以降はこれの繰り返しです。ただ、実際にはポケット内部の清掃は2回程度までにとどめ、それ以上は様子をみましょうとなることが多いです。

というのは、ポケット内部の汚れというのは歯の根っこの表面に付着しているため、清掃する際にどうしても歯の根の表面を傷つけてしまうのです。ですので、あまり清掃回数を増やしても、汚れを取る以上に歯を傷つけてしまうリスクが高くなるため、2回程度に抑えることが多いです。

おわりに

ということで、歯周病治療に関してのおおまかな流れをみていきました!
ここまで理解していただければ歯周病に関する知識はほぼ網羅できたといっていいと思います!

次回は、もう少し踏み込んだ歯周病に関する記事をまとめたいと思います。正直ここまで知る必要はないかもしれませんが、、(笑)
勉強というか、読み物として使っていただけるといいかなと思います!


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