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Apple TV+で配信スタートしたSF超大作『サイロ』は見逃せない

Aplle TV+でまさか!?と目を疑うようなドラマの配信がスタートしました。
『サイロ』です。

Apple TV+オリジナル脚本ではなく、ヒュー・ハウイー原作のディストピア系SF作品です。
今からちょうど10年前、2013年にシリーズ1作目の『ウール』が上下巻で出版され、続く2014年には2作目の『シフト』、2015年に最終作『ダスト』がそれぞれ2巻ものとして出たのでトータル6巻の長ーい物語です。
だけど、あまりの面白さに2巻続けて一気読みした記憶があります。
『ウール』を読み終わった後も続編があることはアナウンスされていたので、早く次が出ないかな、と待ちわびていました。

その1作目『ウール』を原作としたドラマが『サイロ』です。

最初はApple TV+のトップページにレベッカ・ファーガソンの鋭い眼光とともに『サイロ』と書かれたバナーが表示されていました。
ん?サイロ?(どこかで聞いたことある単語だけど。。)と思いながら予告編を見ると、はじめてみるドラマなのに既視感が、そして144階のタワー(サイロ)で暮らす人々。

「この話って知ってるぞ。だいぶ昔に読んだことある小説じゃないか?」

で、「Apple TV+ ドラマ サイロ」で検索してみると、やっぱりヒュー・ハウイー原作の『ウール』のドラマ化だと出ていました。
やっぱり、そうだ!

正直、10年前に"一度読んだっきり"だったので、細かいところはほとんど覚えていません。

紙の本ではなくKindleで読んだので、読み終わってクラウドにアーカイブされてしまうと、なかなか表紙にお目にかかることがないのでその存在自体を忘れてしまいます。
これがKindle(および電子書籍)の残念なところですね。。

しかし、小説の柱となる設定だけはとても印象に残っていたので覚えています。

***

舞台は"サイロ"と呼ばれる144階建てのタワー型の町。
今で言うと超高層ビルなのだけど、このサイロは地上144階ではなく、地下144階。
ずっと地中深くに掘った穴に建てられている。
そこに暮らす多くの人々。
上層階、中層階、下層階と住むフロアによって住民は階層分けされている。裕福なものは上層階、そしてインフラを支える労働者は下層階。
やっぱり、この世界でも高層階に住むのは裕福な者たち。

住民たちはこの町=サイロからは一歩も出ることはない。
サイロから出る時は、いわば死刑宣告をされるのと同義で、サイロから出たものは二度と帰ってくることはない。
そして、サイロから出る時には一応宇宙での船外活動のような防御服を着用して、"ウール"と呼ばれる清掃道具を持たされる。
唯一の外部の様子が見える窓である"カメラ"のレンズを吹くためだ。
外気は汚染されているため、長い期間放っておくとレンズが汚れて外の様子が見えなくなるため、サイロ外への追放者には"ウール"でレンズを清掃する仕事が依頼されるのだ。
レンズがきれいになっても、動いている生物は一切映らないのだけど。
"ウール"でレンズを綺麗に清掃した者は、防御服を通過してくる毒性のある外気に触れ、やがてその場で倒れて亡くなったしまう。

このサイロは何のために誰が作ったのか?
いつからこのサイロはあるのか?
外の世界はどうなっているのか?
そうした一切の記録は全く残っておらず、誰も知らない。
唯一分かっていることは、大昔(140年前)に反乱があり鎮圧化された結果に今のサイロでの秩序ある暮らしが作られているが、その時にそれまでの過去のものは一切が焼き払われて消失してしまったということだけ。
そして、今や過去の遺物を持っていることは厳しく取り締まられるという。

***

なんだか面白そうでしょ?

5月5日から配信が開始され、毎週金曜に2話、シーズン1は10話完結だそうです。
現在は6話まで配信されており(おそらく、今日は8話まで配信される?)

世界観と設定だけを頼りに、もはや全く新しい物語として、
どうなるの?どんな話になっていくの?
そう思いながら、現在配信中のシーズン1 第3話まで一気に観てしまいました。
144階の高層建物にも関わらずエレベータのようなものは一切ないため、人々は"階段を上り下りして足で歩いて"移動するしかありません。
なので、上層階の住民が中層階へ行くだけでも"泊り支度"をしてミニ旅行の風情で出かけます。
そんな、とてつもない上下移動の距離感をもう少し丁寧に表現して欲しかったかなぁ、というくらいで、
他はキャストもセットも最高です。
特に2話から出てくるレベッカ・ファーガソンがそれはそれは格好いい。
今作ではイケメン女子としてのレベッカ・ファーガソンの魅力を堪能出来ます。

Apple TV+というサービスそのものが、amazonプライムビデオやNETFLIXなどの他動画配信サービスよりマイナー感がありますが、日本では Appleデバイスユーザも多いですし、 Appleデバイスを購入すれば1年間はサブスク無料で利用出来たはずだと思います。
(今もそうなのかはちょっと分からないので、違っていたらすみません)
チャンスがある人は是非とも観てみてください。

Apple TV+が他配信サービスに比べるとオリジナルコンテンツもあまり多くなく(NETFLIXが異常な多さですよね)、無料で観れる作品も少ないのですが、
このドラマに限らず、Apple TV+オリジナルドラマはかなりクオリティが高くて面白いものばかりなので、海外ドラマ好きにはやっぱりおすすめです。

Apple TV+オリジナルドラマの『サイロ』について紹介しました。

<了>



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