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はじめて買ったCD、何だったかなぁ・・・

「はじめて買ったCD」

なんだったかなぁ、としばらく考えているけれど全く思い出せない。

もう40年くらい前のことなので仕方ないのだろうが、それにしても思い出せない。

だけど、はじめて聴いたCDは覚えている。

いや、正確に言うと
「はじめてCDの音ってなんかクリアで違うやん!」
と思った体験かもしれない。

大学裏の下宿に住んでいたサークルの後輩の部屋にみなで行った時に聴いたCDがそれだ。

ケニー・ロギンス『Vox Humana』

「あ、これCD買うたん?聴かせてーや」
「はい、先週買いましてんけど、めっちゃ音ええですよ、CDって」

シンセサイズされたアカペラ・コーラスではじまるイントロが特徴的なタイトルトラックではじまる。

「何やこれ、ホンマめっちゃ音クリアちゃう?こんな音入ってったけ?ていうくらい聴いたことない音いっぱいあって、新鮮やわ」

『Vox Humana』がリリースされたのが1985年だから2回生の時。
当時は自宅近所のコーヒーショップでほぼ毎日アルバイトに入っていて、ずっと店でかかっている有線で洋楽ヒットチャートの曲を聴く毎日だったので、まぁ音は悪い。
その頃はバンドも解散していて、バイトと大学で忙しい毎日だったので家でも音楽はほとんど聴いていなかった(そもそも家には寝に帰るだけみたいな生活だった)。

なので、当然音はそんなに良くない環境で日々音楽を聴いていたので、ノイズのほとんどないCDのデジタルサウンドというやつに驚いたんだろう。

多分、その辺りくらいからレンタルCDショップも出てきて、まだ漢字だった蔦屋が書店と併設してレンタルCDをはじめたんじゃなかったか。
その2年後の就職活動に入った4回生の時には、シフトが忙しすぎるコーヒーショップから別のレンタルレコード屋でバイトすることになるのだけど。

そう、1987年にレンタルレコード屋でバイトをはじめた時、まだ店内の主力商品はレコードだった。
ぼちぼち、新譜はレコードとCDと同時に入ってくるような時代だった。
店でかける時はCDの方が扱いが楽だったので CDばかり聴いていた。
レンタルショップの恩恵として、カセットテープだけ店員割引で購入して、バイト中にテープにダビングして持って帰ったり、
その月に入荷した新譜からオムニバステープを作ったりして、自分ではカセットテープがメインの視聴メディアだった。

そう、まだカセットも全盛期で、カーステレオ搭載もカセットの方がおおかったんじゃなかったかな。

その頃に、レンタルアップした払い下げのCDを購入したかどうかは記憶にないけれど、
バイト先で浴びるように音楽を聴いていたので、自分では買わなかったんじゃないかな。
自分で買うのはいつもレコードで、大阪なんばの輸入盤屋が行きつけの店だった。
はじめて買ったJAZZのレコードもその店だった。
Bill Evans Trio『Waltz for Debby』
Scott Hamilton『Is a Good Wind Who Is Blowing Us No Ill』
あと、『Benny Carter Meets Oscar Peterson』の3枚だった。

Guns N' Rosesデビューアルバムの『Appetite For Destruction』も入荷直後に店内でかかっていて、何だこのカッコいい新人バンドは!と即買いした記憶がある。

レコードを買った記憶はあるのに、CDを買った記憶が浮かばない。
きっと、就職して東京(あくまでも就職先の会社があった場所で、アパートは千葉だった)に出てきた時に、小さいCDカセットプレーヤーを買ってからじゃないだろうか、自分でもCDを購入したのは。

会社に入社して3年目くらいになると、仕事も忙しいながらペースをつかんできて、当時住んでいたのが川崎だったので、横浜のHMVで毎月輸入CDを買っていたのは記憶にある。
だけど、最初に買ったCDの記憶がないところをみると、
きっと自分のなかでは、レコードと比べるとCDは「モノ」としての価値が低かったんじゃないだろうか。
プレミア感というか、有り難み、愛着、そんな感じ。
単に音が記録されているメディアの1つ、くらいの感覚だったのかな。
輸入CDは値段も安かったかし、扱いもレコードより楽だったから尚更だろうか。

結局、こうしてツラツラと書いていても、「はじめて買ったCD」には辿り着けなkったので、「はじめて聴いてその音に驚いたCD」ということで勘弁してください。

ということで、Kenny Loggins『Vox Humana』です。


<了>



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