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チケット購入が本当に面倒になったけどイベント会社よ、それでいいの?

相方が「たまにはミュージカルを観に行きたい!」と言う。
「FACTORY GIRLS 〜私が描く物語〜」という19世紀のアメリカの紡績工場で働く女性の自由を勝ち取るための闘争を描いた作品が観たいらしい。
元宝塚の方が出演されていたり、話の題材的にも女性向けのお芝居だろうね、友達と行ってきたら?ということで、代わりにチケットをとってあげることにした。

チケットの購入は、お芝居でもコンサートでもその多くがいわゆるチケット予約サイトで取ることになっている。
僕が使うのはいつもイープラスなんだけど、実際には行かない人間が代行でチケットを購入するのが本当に面倒くさくなった。
いや、事実上出来なくなっている。

チケット予約サイトに会員登録してログインした人がチケットを購入するのだけど、それはチケットを受け取って来場する本人であることがほとんどだ。

なので、今回もチケット購入にあたって、
まずはいったん相方の名義でイープラスに会員登録をする。
途中で携帯番号に本人確認のための認証コードが送信されるので、相方に確認して、そのコードを入力する。
会員登録が完了したら、そのアカウントでログインして該当の公演を選択してチケット購入をする。

今回は同行者の氏名の入力は必要なく、「2枚」だけで購入することが出来たのでまだよかった。

だけど、これが有名アーティストのライブ公演になるとそうはいかない。
山下達郎のコンサートツアーチケットもその「大変」なひとつで、
先日チケット予約した際は、同行者の氏名と生年月日も入力する必要があった。
つまり記名性のチケットだ。
入場する時はチケット購入時の本人であることを証明するIDカードを提示する必要がある。

今回のケースがそうだが、例えば親子で購入して、もし1人が病欠で行けなくなっても代わりに家族が行くことは出来ないのである。
なんじゃそりゃ!!?て感じのシステムだが、この十数年はこれがまかり通っているのである。

いわゆる「転売屋」や「ダフ屋」を牽制するためのシステムなのだろうが、これは本当に良くないシステムだと思う。
他に方法はなかったのだろうか?
正規の利用者としては、本当に面倒くさいし、融通効かないし、百害あって一利くらいしかないんじゃないか。
(一利くらいは認めてもいいよ、仕方ない)

悪いことをする奴らを前提にシステムを作るのはある程度は仕方がないにせよ、そのためにあまりに過剰に一般の利用者の便宜が損なわれるとしたら、それは良い設計ではないだろう。

もちろん、セキュリティという観点においては「なりすまし」による犯罪を防ぐために
「悪いことをする奴がいる前提でのシステム設計」
が必要なことは理解している。
この場合は、性善説は通用しないのは当然だ。

だけどね、このチケット購入の場合はどうだろう?
何かもっと
「一般の正当な利用者にとって融通の効く」
システムは作れなかったのだろうか。
何が適切で、どこまでは厳しくしていいのか、業界の識者がアタマをひねって真剣に考えたのだろうか。

「あ、記名性にして本人確認すればいいっすね!」
そんな風に安易に飛びついたりしていないだろうか?
これを承認した業界のお偉いさん達は、自分たちは顔パスでチケットすら必要ないからこの不便さが分かっていないんじゃないか?
そんなことも思ってしまう。

本当に残念だ。
「転売ヤーとダフ屋はシンでくれ、お前らのせいじゃ」

<了>

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