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良いコンテンツとは。いつも論点をすり替える方々へ。1

恐れ多くも僕は去年からライターを名乗っている。その前は本やリーフレットのDTPなどをメインにしていた。

途中ジョブチェンジはしたものの、一応社会に出てからモノづくり一本でやってきた。曲がりものなりにも、責任感を持って常に全力で仕事に向き合ってきたと思う。

少しでも良いコンテンツを作って誰かの役に立ちたい。本気でそう思っている。


僕が今勤めている会社は、ウェブメディアを運営している会社だ。SEOで記事を上位にあげてユーザーを誘導し、クライアントにコンバージョン(送客)する。それで契約が成功したら報酬をもらう。ざっくり言えばはこんな感じのビジネスモデルだ。


メディアに入れるコンテンツ(記事)の作り方は、いたってシンプルでオーソドックス。上位表示させたいメインキーワードを決め、グーグルサジェストを使ってそれに付随するキーワードを洗い出す。あとは検索ボリュームが高いものを見出しに入れたプロット(構成案)を作る。あとはアウトソーシングを利用して、そこに在籍しているライターに記事を書いてもらう。

このコンテンツの作り方自体は格段問題はないと思う。(僕は顔の見えない人と仕事するのには抵抗があるので、苦手だけど)


ただ問題なのは、僕たちが運営しているメディアのコンテンツを作るためには高い専門性を要することと、ユーザーに深刻な課題解決のキッカケとなる情報(機会)を提供している点。

幸い、ウェルクのように医療関係を扱っていないが、それでもユーザーが僕たちのメディアを必要とするときは、人生を左右する状況下に置かれている可能性が十分にある分野だ。


つまり、僕たちの作るコンテンツには、他人の人生を良くも悪くも動かす力がある。


それを知っているはずなのに、今の会社は顔も見えないライターに記事を発注し、場合によっては社内の編集部を通さずに公開している。無責任な記事がグーグルの検索上位に表示されているのだ。

僕は今の会社に入社するとき、面接官に「アウトソーシングを利用して記事を書いていますか?」と確認したほど、アウトソーシングが苦手だ。そのときは「使っているけど、紙媒体出身者で構成された部署がちゃんと編集に入っていますよ」と答えてくれた。

「とことんユーザーを考え抜く会社」という打ち出し方をしていたし、ウェブメディアを運営する会社にしてはコンテンツ制作費の予算も高額だった。

僕は広報として入社しオンウドメディアの運営を任されることになった。立ち上げ段階で人手は足りず方針も決まっていなかったので、それなりに苦労はしたけど本当に楽しかったと思う。


それから半年、ある著名なメディアの編集長さんと打ち合わせで同席する機会があった。そこで幸運にも僕の企画を見てくれて、そのメディアで記事を書かせてもらえることが決まった。それを機に今でも定期的に記事を書かせてもらっている。

あるとき、そのメディア主催のセミナーにも参加させてもらった。

セミナーを終えたあと、彼にお礼の挨拶しようと駆け寄ると、親切にも色々なライターや編集さんに僕を紹介してくださった。そのときに、彼が『会社のコンテンツの作り方はアレだけど、ガッツはあるやつなんですよ』という紹介をしたのだ


アレッ?って思った。自社のコンテンツ制作には自信を持っている。


はずだった。


次の日、コンテンツ制作を担当する部署に記事の制作フローをヒアリングしてみると僕は自分の認識が間違っていたことに気づく。

編集部は、コンバージョンの見込みのある記事だけを編集しているらしかった。アウトソーシングから上がってきた記事の7割は、コピペチェックだけしてそのまま公開しているとのこと。

まじかよって思った。体制はウェルクとほぼ同じ。名ばかり広報だったこともあるが、自分の会社の仕組みを把握していない自分にも愕然とした。



20分たったので、今日はこの辺で。














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