占術的な理由を細かく聞くお客さん
私は気付いてしまった。
「西洋占星術で○○がここにある時には△だと思うのですが、どうして□という結果になっているのですか?」
「四柱推命ならば日柱に■■があれば▲▲と読むのが一般的じゃないですか。どうしてこういう結果になるんですか?」
「タロットでこの位置に◎◎の逆位置が出てるってことは××とは読めないと思うんですよ。どうしてこうなるんですか?」
こういう質問は全て占術に対する質問なのだ。
鑑定結果に対する質問では無い。
なまじ占術に通じているお客さんはこういう質問をしがちなのだが、提供する商品外の事柄を教える義理はない。
何故ならば、占術に対する質問は「占った結果を伝える」占い師が提供している商品では無いからだ。
では何なのか?
「占い方を教える」占い師の商品である。
占術は占い講座や学校で有料で教えてもらうか、書籍などを購入して独学で身に付けるもので、生まれながらに持っている知識ではない。
また、身に付けてからも実践を重ねて蓄積してきたデータや分析から導き出した独自の”読み”というものも付加価値としてついてくる。
さて、そうして身に付けてきた極意を安易に話せば商売人としては損をしているということを自覚していない占い師と、こんな事には思い至らないお客さんが今の占い界隈には数多存在している。
あなたは占い師から何を買ったのだろうのか?
あなたはお客さんに何を販売したのだろうのか?
安易に聞いている占術に関する質問に対して対価は支払っているのだろうか?
占いは情報商材で形がないため、自分で線引きをしないと占い師側もどこまでも搾取される。
その占術の情報はタダで渡していいものなのか。
渡した情報を勝手に自分のものだと発言されて損はしないか。
占い師ならば、この程度のことは考えておいたほうが良い。
お客さんは、占い師になるまでにお金と時間をかけて手に入れた情報をタダで聞くのは、頑張って生地から捏ねて作ったアップルパイが焼きあがった瞬間に作った人の手から「ありがとうございます!」の一言で奪い取っていくのと同じ状況であると知っておいたほうが良い。
占い師が甘いのか。
お客さんが安易なのか。
その辺りは判然としないが、どちらも気をつけておいて損は無いだろう。
自戒も込めて。
いただいたサポートは占術の勉強に使用させていただきます。