プロ家庭教師の大学受験の軌跡と得られたもの
私は受験【失敗組】です。
模試での偏差値は高かったが、結果は望んだものを得られなかった。
その経験から【受験で望んだ結果を得る方法】
を模索しながら、現在プロ家庭教師・高校講師として1500人以上を指導してきた。
そんな私の受験時代で、
✔︎どうやって勉強したのか
✔︎失敗の要因
✔︎得られたもの
から、学生や指導してる先生の何かの足しになるものがあれば幸いです。
1.成績が上がるまでの軌跡
●高校1年(学校内では文系下位クラスに所属)
《英語》
・学校の授業を受けてはいたが『受けてる風』で済ませていた
・テストの時は平均点を取るくらい
《数学》
・数学だけクラス1位を取りたいと思い、授業で扱った問題は友達に教えられるレベルまで仕上げる
・テストの時はケアレスミス以外の失点なし
《国語》
・中学時代から苦手で、授業も『受けてる風』
・テストの時は平均点以下
《理科》
・化学と生物があったが、これも『受けてる風』(この後理系に進むとは思えないw)
・テストの時は、どちらも平均より少し上
《社会》
・日本史と世界史の授業があったが、中学時代から興味を持てなかった為、寝てることも多かった
・テストの時は、平均点くらい
●高校2年(学校内では理系上位クラスに所属)
<2学期まで>(まだ受験モードではない)
《英語》
・相変わらず危機感なし
・授業を受けてれば大丈夫と思い、授業はちゃんと受けて宿題もやる
・テストの時は、クラスのトップ層に入る
《数学》
・学年1位を目指そうと思い、授業+αで問題集(青チャート)をやり始める
・テスト前に友達に教えるのは継続
・テストの時、惜しくも2位
《理科》
・物理と化学を選択
・物理は授業を聞いてはいたが『聞いてただけ』
・化学は1位を目指そうと思い、自主的に問題集(学校指定のもの)をどんどん進める
・テストの時は、物理は平均少し上、化学は3位くらい
<3学期>
河合塾の模試で【校内順位】と【全国順位】のギャップが凄いことに気づき、「学校内で1位になっても受からない」と思い受験モードに切り替え。
《英語》
・navioに通い始める(1クラス30人程度の集団授業)
・塾の授業を受けてれば成績が上がると勘違いしてる最中
《数学》
・チャート式をやめる
・苦手なものをなくすために、分野ごとの問題集を探し、片っ端からやりまくる
・学校の授業は先に問題を解いて、待ってる時間で自分の問題集をやる
《物理》
・知識ほぼゼロの状態だったので、参考書を買う(今思えばこれが運命の出会いだった)
・買った日にとりあえず一気に読んだ(その日は物理だけで終わった気がする)
・参考書に載ってる問題を全て解けるようにした
《化学》
・受験で使うことをやめようと思い、捨て教科にする
・テストの時は、赤点を回避できる程度に勉強
《その他》
・河合塾の模試で数学と物理は校内順位1位
・英語の偏差値は40程度
・効率よく逆転するために勉強法の本を買って実践していく
・週に2,3日は放課後も遊びに行く
●高校3年
放課後はそのまま塾に行くか、当時付き合っていた人(理系で学年2位)と勉強をする日々。
基本的に日曜日以外は勉強のみ。
日曜日は月に1,2回は午後をフリータイム。
《英語》
・塾の課題を授業の次の日までに終わらせ、残って時間でテキスト(先生が作った参考書)を毎日繰り返し読み覚える
・「指示された事+αをやろう」を徹底
《数学》
・各分野の問題集(数ⅢCの先取りも含め)が終わってたので、白チャートを全範囲やる(1ヶ月)
・青チャートを最初から全範囲やる(1ヶ月半)
・1対1対応をやる(夏休み終わるまで)
・本番までの残り時間は学校の先生にプリントを作ってもらい演習&問題集の復習
《物理》
・問題集を1冊買い全問マスターするまで演習
・東進で微積の物理講義を受講
・本番まで、東進のテキストと買ってた問題集を復習
《その他》
・河合塾模試では3教科ともに偏差値70前後(物理は多少変動あり)
・学校の授業は基本的に無視して内職
・過去問は見たことあったけど解いてなかった
●受験本番
《センター試験》
私立専願だったが、学校で「受けろ」と言われ受験。志望校に関係なかったのでリラックスして受けれた。
・英語→満点
・数学1A→1問ミス
・数学2B→80点台
・物理→満点
・その他→覚えてない
《私立》
・第一志望:早稲田大学(教育学部)【不合格】
・その他:上智大学理工学部【合格】
東京理科大学理工学部【合格】
中央大学理工学部【合格】
2.第一志望に受からなかった失敗要因
塾で指導する立場になってから思うのが
【過去問をやらないのは論外】
という事。
私は過去問もチラッと見ただけで、分析もせず、解くこともせず、作戦も立てなかった。
受験直前までは正直こんな風に思っていた。
「偏差値が高ければ対策なんてしなくても実力で受かるでしょ!」
浅はかだった。
過去問をやらなかった弊害として
・本番で問題を見たとき独特の出題に戸惑う
・時間配分を間違う
・準備をしてないので解いてて疲れる
など、色々悪影響が出て結果は先ほどの通りに。
成績を爆上げするために独学をするのは今でも大賛成だが、「過去問もやったほうがいいよ」という先生のアドバイスを受けいれるべきだった。
実力を伸ばすだけでは受からないのが大学受験。同じ実力で、なおかつ、その大学の対策を入念にしてきた人に勝てるわけがない。
もしこの記事を見ている人が受験生、もしくは今後受験をする学生であれば
「過去問は絶対にやりこみ、とことん戦略を練る」
これだけは実行してほしい。
3.受験勉強で得られたもの
受験勉強で覚えた勉強が実生活で役に立つの?
と聞かれれば、現役の頃から自分の答えは変わっていない。
そんなこと関係ない。
役に立つかはやった人だけが判断できる。
どうせやるならやり切らなきゃもったいない。
第一志望に受からなかったけど、上智大学に入学したことで変わったのは
・周りからの評価は変わった
・努力をしてきた人なんだとわかってもらえるようになった
・数学の教員を目指していたが、中高理科の免許も取れた
・今まで周りにはいなかったジャンルの人と仲良くなれた
・卒業してから友人が色々な職種に就いていて困ったとき相談できる
そして得られたもので一番よかったものは、
自分でもやったら出来るようになるんだ!という自己効力感
だと思う。これだけは、プロ講師となった今でもずっと活きている。
まとめ
私は「家庭教師」という仕事を選び、今でも勉強と関りを持っている。
でもほとんどの人は学校の勉強を活かしにくい仕事に就くと思う。
どんな仕事をしようとも、受験勉強を通して身につく能力は決して無駄にはならない。
これから受験の学生は、もちろん本気で挑んでほしい。
すでに社会人の人は、今一度自分の受験時代を振り返って、「あの時こうしてればもっと高みを目指せたのに」という気持ちを思い返してほしい。
私もその気持ちを忘れずに、今後も多くの学生の力になっていかなきゃ。
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