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2024年6月28日(金)     彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール    加藤訓子プロデュース        スティーヴ・ライヒ・プロジェクト  全6話 その1

この記事シリーズ、呼称の前提

加藤訓子女史は尊崇すべきアーティストです。「先生」とお呼びしなければ、とも思いますが、私の記事シリーズの慣例通り、バッハやモーツアルトを呼称する時と同様に、敬意を込めて敬称を略し「加藤訓子」と呼称させていただきます。

読者の皆様に伝えたい事 それは       「この演奏会は大変上質!」つまり、   「加藤訓子は大変上質な音楽家!」

私も還暦を過ぎ、多くの演奏会を体験し、更に音楽を生業とする身ですので、相当ハイ・レベルな演奏会でも驚かなくなりました。なので、驚いてしまうほどの演奏会に出会うと、それは大きな喜びです👆
6月28日(金)は、そんな日になりました。

加藤訓子というアーティスト、名前は知っていたものの、生身を拝見し、生演奏を鑑賞するのは初めてでした。紹介文書を数多く読み、教え子には知人がいるので、様々な話を聞いていましたが、やはり加藤訓子本人をちゃんと理解するためには、生演奏を鑑賞しないと、とは思っていました。

鑑賞しました。驚きました。凄かったです。ハイ・レベルです👆 紹介文書などは、ネットで多く出回っていますし、評論家的な評価などは、それこそ評論家諸氏にお任せして(私も一応、評論家としての顔を持ってはいますが(笑))、私は私の感性での感想を書かせていただこうと思います👆

「私の感性での評価」

これを言うには、まず私の提唱する「本物は10分の1の法則」・・ネット上でも、様々な記事を出す度、この見解、というか「現在日本の音楽界の、憂うべき現状」・・・をお伝えしているので、この記事シリーズでも、それをまず、読者の皆様に、お伝えしたいと思います👆

世の中の真実・・「本物は10分の1」その1

今日はシリーズの第1話、いわばプロローグですから、この件については、「一言で言えば」という部分だけお伝えし、枝葉の詳細は次回以降に譲りたいと思います👆

皆さん、本物って「10分の1」だけなんです👆 音楽の世界で言えば、     本物の作曲家は10人のうち1人だけ、本物の演奏会は10公演のうち1つだけ、本物の指揮者は10人のうち1人だけ、本物の演奏家は10人のうち1人だけ、って事です。これが、世の中の真実です。

アマチュアを含めての10人のうち・・・ではありません。有名になった人10人のうち、本物の実力者は、そのうち1人しかいないって事です👆   私は作曲屋ですが、世間で有名な作曲家のうち「本当に実力ある人」、つまり、「ちゃんとした曲が作れる人」は、10人のうち、1人いるかいないかです。

この件、今日はここまでにして、本題である、「加藤訓子プロデュース        スティーヴ・ライヒ・プロジェクト」について「私の感性での評価」を始めさせていただきたいと思います。もう一度書きましょう👆

読者の皆様に伝えたい事 それは       「この演奏会は大変上質!」つまり、   「加藤訓子は大変上質な音楽家!」

皆さん、演奏会って、鑑賞し終わった後、どんな気分になって、ご自宅への帰途に就きますか❓ いくつかのパターンが考えられると思いますが、私の場合は、感動の大きかった順に、次のような気分になりました👆

1 茫然としてしまい「ボクもこういうふうになりたいっ💦」と思い、それまでの自分の生活が、あまりにバカバカしいものに思えてしまい、家に帰りたくなくなって、実際、その夜とうとう家に帰らなかった(笑えないが)(中2の時の実話)

2 茫然としてしまい「ボクもこういうの、やりたいっ💦」と感動しながらも、ステージのアーティストと自分の実力の差に愕然とし、絶大な劣等感に落ち込みつつ、自分の努力があまりに足りない事にうなだれて帰途に就く。

3 感動し気分が高揚し「見てろよ、ボクもこういうの、やってやるぜ❣」と、対抗意識を燃やしつつ、心にも身体にも力が漲って、体温も上昇し、早く帰って自分の練習を始めたくなりつつ、帰途に就く。

4 心の表面では少々興奮しつつも、「あれえ、有名な作曲家の作品だし、有名な指揮者だし、有名な演奏家だし、お客さんは拍手喝采だし、いい演奏会のはずなんだがなあ・・・でも、なんか・・・これなら、ボクが書いて、ボクが振って演奏した方が、いい演奏会になったかも・・・」などと傲慢不遜な気分に浸りながら帰途に就く。

5 感動や興奮らしきものは得られず、「あれえ、ボク4000円も払ったのに、こんなんぢゃ・・・宣伝チラシもカッコよかったし、パンフレットも立派だし、演奏会場もゴージャスだし・・・でも演奏がこんなんぢゃ・・」この作曲家も指揮者も演奏者も・・・次は別の演奏会に来よう👆と思いながら帰途に就く。

加藤訓子は本物です。それも、本物10人集めても、その頂点に君臨するようなレベルの音楽家です👆

この日の「スティーヴ・ライヒ・プロジェクト」演奏会は、私にとって「2」であり、若い時分であったなら、絶大な劣等感に苛まれつつ帰途に就いたと思います。幸か不幸か、歳を重ねましたので(笑) 劣等感には苛まれつつも、冷静さを保って帰途に就きました(笑)ちなみに、私にとって「1」だったのは、中2の時の1回だけです👆その1回で、私は壊れました(笑)

でも、才気煥発、新進気鋭の若い音楽家が、この演奏会を鑑賞してしまったら、私が若い時分に「1」となって茫然自失になってしまったように、この演奏会の魅力に憑りつかれて、深淵に引きずり込まれ、そこから抜け出せなくなってしまう・・・そんな悪魔的、呪術的魅力が迸る、「スゴイ」と言うより「恐ろしい」演奏会であったような気が・・・💦💦

私自身「ああ、とうとう<スティーヴ・ライヒ>を知ってしまった💦💦💦どうしよう・・・見ちゃった・・・ああ、もう記憶から消せない💦・・・どうしよう・・・💦💦」・・・そんな気分です・・・

第1話、プロローグをこれで終わります👆 次回からは、演奏会の様子が、どのように「悪魔的、呪術的魅力が迸る」であったのか、順次、詳細にお届けしたいと思います👆 第2話をお楽しみに(^_-)-☆

加藤訓子


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