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警告!この記事を読んではいけない32「戦いの道具の話」2

<1 刃物類・・・ナイフ、刀剣、手裏剣、槍など>

2 刀剣

刀剣の類は様々な種類があります。大きく分けて長剣と短剣、そして刃の付き方では、片刃と両刃。そしていずれの種類も、人間が手で持つ「握り」の部分があります。大雑把な概要は以上ですが、アニメや映画の話に飛びますが、刀剣の表現として、どうしても「おかしい」と感じることがあります。

それは、巨大ロボットの類のキャラの刀剣の「持ち方」です。ロボットやモビルスーツが、刀剣を持って闘う事自体には抵抗はないんですが、持ち方はおかしいと思います。それは、どの巨大メカも、刀剣を持つときに、人間が持つように握りの部分を持ち、それを持って闘う事です。

「握り」は、少しでも触れると切れてしまう危険な刀剣ですから、人間が持つときには、持ってもケガをしない部分である「握り」を持つのです。人間が握りを持って刀剣を振り回すのは自然なのですが、刀剣に触れてもケガなどするはずのない巨大メカが、人間が持つような握りを持って振り回している図では、なんとも不自然さを感じてしまうのです。

巨大メカであろうとも刀剣は確かに強力な武器になると思われますから、使うのはいいんですが、巨大メカが使うのであれば、けがをする心配がないわけですから、刀剣は握りを握るのではなく、握りなど作らずに、腕から直接はやすとか、握りを必要としない表現をした方が合理的だしリアル感が増すと思うのですが、いかがでしょうか。

そこ行くと、映画プレデターに出てきた異星人の刀は説得力があったと思います。右腕に装着されていて、必要な時にはスライドして前方に伸びるというあの装置、人間以外が刀を使う際には、ああいう表現が自然だと思うのですが、いかがでしょうか。

さて、現実の刀剣類にお話を戻しますね。私の偏った知識でお話しできるのは、「日本刀とそうでない刀」と題するお話しくらいです。なので結局は、日本刀中心のお話になってしまいますが、ご容赦ください。

日本刀は、そうでない刀剣の類と決定的に違います。何が違うかと言うと、切れ味です。日本刀と同程度の切れ味を持つ刀剣は、少なくとも地球上には存在しないと言えます。まあ、ライトセイバーと言うか、ビームサーベルと言うか、エネルギー体の刃物でも開発されれば、話は別ですが(笑)。

ともあれ現時点で、「斬る」と言う動作に関して、日本刀に比肩できる刀剣はないようです。かろうじて比較対象になれるとすれば、昔のヨーロッパのフェンシングで使用される、細くてよくしなる剣でしょうか。あの剣、突く事に関しては、よく突けます。一突きで人を殺害できるくらい突けます。

でも「斬れる」訳ぢゃないんです。突くだけです。日本刀以外の剣て、確かに切ろうと思えば切れるのかもしれませんが、アジア大陸の青龍刀がそうであるように、ナマクラな刃が付いているだけで、斬る場合は重さという力業で、やっと切れるか切れないか、というレベルです。

日本刀のように、鮮やかな切り口を残してスパッと切れる剣なんて、他にはないんです。何故か。それは材質と製法です。どの国のどの剣も、そりゃあちゃんと切れるように材質や製法を工夫していますよ。でも日本刀のようには切れない。何故日本刀だけが恐るべき切れ味を持つのか、お話しします。

と言っても、私は本当の専門家ではなので、曖昧な説明部分もありますが、どうかご容赦ください。

刃物の切れ味を決めるのは刃の材質です。極端な話、硬度が高ければ切れ味は増します。しかしいくら硬度が高くても、刃の形に加工できなければ、刃になりませんから、武器にできないんです。加工できる物質で、硬度の高い材料を探すしかないんです。

日本刀の刃は炭素鋼、日本語での呼び名は玉鋼(たまはがね)。炭素を多く含む鉄です。固くて切れ味は鋭いです。これをそのまま刀にしているのは、日本刀だけです。外国の刀剣は、炭素鋼を刃材にしていないんです。何故かと言うと、炭素鋼だけで刀を作ると、固いだけに弾力がなく、少しの衝撃ですぐに折れてしまうからです。

だから外国では、炭素鋼ぢゃななくて、もう少し弾力があって、戦闘の衝撃でも折れない材質で刀を作っているんです。妥協しちゃったんです。切れ味を捨てても、耐久性を重んじたんです。では何故、日本刀だけは、炭素鋼を刃材に使う事が出来たのか。

実はここは、本当に本当の事は、私にもわからないんです。だからこれから書こうとすることが真実かどうか、自信がありません。が、昔勉強したことによると、日本刀は、確かに刃材に炭素鋼を使います。ですがそのままだとすぐに折れてしまうので、中心だけは炭素鋼を用い、その両側に弾力のある軟鉄を当てて炭素鋼を挟むサンドイッチ構造にして、折れるのを防ぐ、つまりは耐久性を獲得しているんです。

刃材に最高の切れ味の炭素鋼を用い、両サイドの軟鉄でそれが折れないようにガードしているんです。だから日本刀は、切れ味と耐久性の両立が可能になったんです。この構造、どうやって作っているのか、判りません。刀鍛冶が材を鍛えるためにトンテンカンやっている映像はよく見ますが、あれ、

材を何度も折り返してるんです。鍛えるためにはそれが必要なんでしょうけど、炭素鋼と軟鉄のサンドイッチ構造、いつ、どのように作っているかの映像は、一つもないんです。よほどの秘密なんでしょうか。そうかもしれないですね。ともあれ、日本刀のあの切れ味は、実に神秘なのです。

日本刀は接近戦用の武器です。遠距離戦闘はできません。ごく間近の接近戦だと、刃渡りの短い短剣の方が小回りが利いて速度は上がりますが、それを除くと接近戦では日本刀は強いと思います。いや、日本刀やナイフで戦闘をした事なんかありませんから、全ては想像ですけどね。

日本刀の弱点は、接近戦用の武器としては大きくて重い、と言う事になりましょうか。しかし、適度の距離の接近戦ならば、おそらくは無敵の強さを発揮するでしょう。あの刃に狙われたら、そりゃあ怖いです。人間の骨や肉なんか、スパッと切れそうぢゃないですか。

私日本刀、持った事あります。少々振り回してみた事はあります。重いです。そんなに簡単に振り回せるような重さぢゃないです。ちなみに私、小さい頃、剣道をやっていたことがあります。竹刀を振り回していました。竹刀は軽いです。振り回せます。木刀は重いです。日本刀はもっと重いです。

あれ振り回して戦闘って、相当な体力と修練が必要ですね。ただ、ちゃんとした体力がある人が、ちゃんとした修練をして、ちゃんと作られた日本刀を持ったら、接近戦では無敵ですね。

今日はここまでにします。次回は刃物類の最後、手裏剣と槍などのお話しをしたいと思います。

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