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警告!この記事を読んではいけない70「銃」について36<飛行機の機動と静安定について>

前回の記事で、飛行機の機動について、お話をしました、ではなく、お話を始めました。そして<静安定>という聞きなれない言葉については、今回の記事でお話ししたいと思います。

超音速爆撃機は<機動しにくい>

このサブタイトルが適切かどうかの自信はありません。このシリーズは「銃」のお話しでして、その「銃」を航空機に載せるとどうなるかのお話を始めたら、航空機の種類をご紹介しなくてはならず、それをしたら、航空機の種類によって、銃が撃てたり撃てなかったりすることもお話ししなくちゃになって、現在に至っています。

すみません💦、ちいとプライベートな都合によって、航空機関係の記事が久しぶりになってしまいましたので、自分でもよく思い出しつつ戦闘用航空機のお話を続けたいと思います、どうかお付き合い下さい💦。

飛行機の機動とは

機動とは動き回ることです。飛行機は上昇したり、降下したり、左右に旋回したり、また速度を上げたり減速したりを自由にできなくてはいけません。何故なら、それができないと、離陸したり着陸したり、方向を替えたりできないからです。

飛行機がそうやって動き回る事、これが機動です。そもそも飛行機とは何故人類の歴史に登場したんでしょうか。そこから考えてみるとよくわかると思います。人類は、いや、もっと親近感を込めて「人」と呼びましょう。人は飛びたかったんです。飛ぶことに憧れていたんです。何故でしょうか。

原因は鳥です。人のいるところには鳥もいます。人のいないところにも鳥はいます。人は高いところにあるものが欲しくなると、木に登ったり、長い棒で木の実を落としたりはできました。ちょっとだけ高いところにある物は、ジャンプして取ったりもできました。

でも、うんと高いところにある物は取れませんでした。人の欲望には限りがありません。どんなに手の届かない高いところにある物も、欲しくなったりしました。そして「あれ欲しい、あれ欲しい」と思いながら見ているだけでした。諦めきれず、欲しい思いは日ごとに増すばかりでした。

ところがです。ある日ある時、空を飛ぶ生き物がやってきて、楽々とその憧れのものを取って飛び去ってしまいました! それを見ていた人は最初は驚きました。そしてだんだんと羨望、怒り、嫉妬の気持ちが沸いてきました。人はその、空飛ぶ生き物が許せなくなりました。そしてこう思ったのです。

「空を飛びたいっ!」もうお判りですね。人は鳥のように空を飛びたくなったのです。これは羨望と嫉妬の感情ですから強烈な欲求です。どんな困難があっても必ず実現したくなるほどの強烈な欲求です。鳥という空飛ぶ生き物に対する強烈な劣等感!飛べるようになるまで諦めない強烈な感情でした。

結果から先に言ってしまいますと、人はとうとう、鳥のように、あるいは鳥以上に、空を飛ぶことができるようになりました。いやあ人の欲求とは恐ろしい力を発揮するものですね。劣等感に苛まれた人は、その劣等感から逃れて、優越感を得られるようになるまで、絶対にあきらめないんですね(笑)。

でも、まあ、鳥さんが文字通り人を上から見下ろして「あ、あいつら飛べないんだ、フッ(鼻で笑う)」などと優越感に浸っていたかというと別にそんな事はなく、地上を歩き回る人を見ても、何の感情も持たなかったと思いますが、人は勝手に劣等感を抱いて自分も飛べるようになろうとしたんです。

人というのは、しょうもない生き物で、自分ができない事をできてしまう生き物を見つけると、最初こそ憧れるんでしょうが、それはすぐに劣等感に変わり、羨望、嫉妬、憎悪、そしてついには「殺意」にまで至るようですね。実際、人は自分が飛べるようになるために、まずした事は何かというと、

鳥を捕まえたんです。それは鳥が翼を羽ばたいて空を飛ぶのを見ていましたから、「この翼に秘密があるに違いない!」と思ったんでしょうね。確かにそれは当っています。でもその翼の秘密を解明するために、きっとたくさん捕まえたに違いありません。捕まって死んぢゃった鳥さんもきっとたくさんいたに違いありません。ああ、鳥さん、可哀そう💦

そうやって人は、鳥の翼の秘密を解明したんです。主な解明項目は、翼の形、特に、翼の断面形でした。この流線形の翼が前方から後方にかけて、徐々に薄くなると同時に、緩やかに、上が凸面になるようにカーブしている事を発見し、このつまりは自分を上方に押し上げる効果があることを発見したのでした。

更に、尻尾です。これが、進行方向をコントロールしたり、ブレーキをかけたり、スタビライザーつまり安定器として機能している事も発見しました。スタビライザーというのは、日本語の安定器という字の通り、方向や姿勢を安定させる働きをします。判りやすい例で言うと、お正月に上げる凧、あれには1~2本の尻尾を付けます。あれが安定器、スタビライザーです。

あれがないと凧はクルクルと回転していまい、ちゃんと上に上がってくれないのです。これら翼や尻尾があるおかげで、鳥さんはきちんと思い通りに、自由自在に、空を飛び回る事ができるのです。そしてこれこそが「機動」なのです。

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すみません💦、長い長い、鳥さんのお話しになってしまいましたが、これが「機動」なのです。鳥さんは空を飛び、方向も速度も自由自在に変化させることができます。自由に機動できるのです。そして人は、これを真似したんです。

思い出してみてください。初期の飛行機、それは全て、鳥さんの形に似ていると思いませんか?それもそのはず、人はまず、鳥さんの形を作って空を飛ぼうとしたんですから。

今日はここまでにします。軌道のお話しだけで長くなってしまいました💦。次回は機動のお話しの続きです。「鳥は超音速では飛ばない(笑)」という、笑えるお話までもっていきたいです。

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