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高校生の頃 暗黒

中学から高校に上がる多感な頃、何故か思い出がグレーで暗黒である。

中学3年の頃、ガンプラに目覚める。アニメージュというアニメ雑誌も定期購読をはじめる。簡単に言えばオタクである。

初代ガンダムから、ガンキャノン、ガンタンク、ジム、ホワイトベース、ザク、シャア専用ザク、ズゴック、グフ、アッガイ、ドム、エルメス、ジオングなど、144分の1を片っ端から作っていた。

アニメは、ガンダム、イデオンが好きだった。当時はビデオが無いので、朝早起きして再放送を観ていた。岡山の街にも時々出て行って、ガンプラやアニメの本を探して回っていた。当時から人気があり、売り切れていたのだ。

アニメージュもいつも売り切れなので、母が定期購読で近くの本屋さんに頼んでくれていて、毎月取りに行くのが楽しみであった。

高校は岡山朝日に入学した。学力はやはり上位にいたのだ。だが、高校の頃から自転車通学で往復2時間。あまり体力にも恵まれず、毎日がしんどかったのを記憶している。

岡山大学が第一志望であったが、高1の頃は京都や神戸も視野に入れていた。塾にも行きたかったが、通学がしんどかったこともあり、特に何もしないで過ごしてしまい、岡山大学も危うい感じで高2の頃を迎えていた。

高3になる時、一念発起。岡山朝日の近くにひとりで住んで勉強に打ち込もうと思ったのだ。まかないのおばちゃんが居る家の2階。純和風の造りだが、広さは充分だ。やれると想った。

念願のひとり暮らし。ただ、やはり寂しかった。他の皆んなは塾に行って楽しそうだった。羨ましかった。隣りの部屋に京大志望の男の子が居て、よく話をした。動物や植物が好きで農学部に行くって言ってたな。下宿を出て行く日、おばちゃんから彼も無事合格したと聞いてほっとしたのを覚えている。

兎に角、やるしかない。毎日、赤本と模試を繰り返しやった。弱点は時間配分。体がだんだんと時間を覚えてきた感覚を今でも思い出す。最後まであきらめるな。くらいつけ。そんな気構えもできつつあった。まさに受験戦争。短い夏が終わり、冬の陣を迎えようとしていた。

名前を書き忘れた。そんな夢を何度も見た。試験当日、何度もやった模試の問題が続く。手ごたえ充分であった。自己採点は715。やったと涙した。

岡山大学に無事合格。

将来に光が差し、私の暗黒時代がようやく明けようとしていた。



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