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ロシアによるウクライナ侵攻が「なぜ」起きたのか、分かりやすく説明

突然始まったロシアのウクライナ侵攻それがなぜ起きてしまったのか気になりませんか?

この記事では、ロシア視点に立ってこの戦争の原因を解説していきます

※この記事は、ロシアのウクライナ侵攻を肯定するものではありません

| ロシアの主張

ロシア政府が公式に発表しているウクライナへの侵攻の理由は大きく2つあります

NATO(北大西洋条約機構)による勢力の東方拡大
ミンスク合意の不履行
この2つが大きな理由です

| ①NATO(北大西洋条約機構)による勢力の東方拡大

|・NATOとワルシャワ条約機構と冷戦

そもそもNATO(北大西洋条約機構)の成り立ちは旧ソヴィエト連邦(ソ連)に対抗して1949年に設立された米国主導の軍事組織です。

またこれに対抗し出来たのが、ワルシャワ条約機構です。

こちらは1955年に設立されたソ連をはじめとした東欧社会主義国の軍事組織です。

これらの組織は、1947年~1991年に起きた資本主義vs社会主義の東西冷戦中に設立されたものです。

しかし、 ワルシャワ条約機構は1989年の東欧諸国の民主革命後1991年7月1日のプラハでの議定書調印で解体。

つまり、NATOだけが現在も残り続けているということです。

|・プーチン大統領の危機意識

1991年のソ連崩壊後、弱体化したロシアが2度にわたって甘んじてNATOの東方拡大を受け入れてきました。

1度目は1999年の旧ソ連衛星国のポーランド、チェコ、ハンガリーのNATO入り。

2度目は2004年のバルト3国やルーマニアなど7カ国のNATO加盟だ。

もともとこれらの国々はワルシャワ条約機構のメンバーです。

これらNATOの東方拡大に危機感があり強く反対していたのがプーチン大統領なのです。

ロシアは東西冷戦後にソ連が崩壊しアメリカは超大国になっているので危機感は強いでしょう。

|・東方拡大問題の引き金

前述した、プーチン大統領のNATOの東方拡大問題の危機感がついに爆発し、戦争に発展してしまいます。

引き金になったのは、2008年4月にルーマニアの首都ブカレストで開かれたNATO首脳会議で、ウクライナとジョージアの将来的なNATO加盟についての合意だった。

同年8月、その危機感からロシア軍は、ジョージアに軍事侵攻しました。

また2014年のロシア軍によるクリミア侵攻もそれによるものです。

|・新たな東西冷戦の最前線

1962年のキューバ危機を思い出してほしい。

アメリカの喉元にあるキューバにソ連の核ミサイルが配備されケネディ政権がそれを撤去させた事件だ。

この行動をロシアに置き換えてみると

ロシアとNATOの「緩衝地帯」であるポーランド・ルーマニア・バルト3国などに加え、ウクライナまでもがNATOに加入することがロシアにとって大事件だということが容易に想像がつく。

このことから、NATOの東方拡大がロシアによるウクライナ侵攻の大きな理由の1つになっていることがわかると思います。

|②ミンスク合意の不履行

2つ目の大きな理由は

ウクライナ東部ドンバス地域におけるロシア系住民への非人道的行為です。

これらの行為は、国際人権団体アムネスティやヒューマン・ライツ・ウォッチにも報告されているれっきとした事実です。

アイダル大隊などのウクライナ政府系組織によるロシア系住民への虐殺・拷問・虐待などさまざまな非人道的行為が確認されています。


 
これらの行為から親ロシア派vsウクライナ政府の武力衝突が起きそれを止めるために結ばれた議定書がミンスク合意です。


 
しかしこれは履行されず武力衝突や親ロシア派住民への非人道的行為が増していったとロシア側は主張しています。

このことから、ミンスク合意の不履行がロシアによるウクライナ侵攻の大きな理由の1つになっていることがわかると思います。


|まとめ


ロシアによるウクライナ侵攻は、いくつものフェーズがあった上で起きていることがわかったんではないでしょうか。

NATOの東方拡大の歴史、それによるロシアの危機感の爆発やミンスク合意の不履行

これらがロシアがウクライナ侵攻を正当化している理由です。

このロシアウクライナ戦争は、事実ベースで見るとウクライナ側にも非はあるが

いずれにせよ、ロシアのような大国がウクライナのような小国に軍事侵攻し、主権を力ずくで奪うなどあってはならないことだ。


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