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取材記事を10本一生懸命書いてみたら、割と自分の人生にたくさん変化があった話。

こんにちは、LIGのマーケターのまこりーぬ(@makosaito214)です。

2018年4月にLIGへ入社して約2年半。ありがたいことに「齊藤麻子」という本名よりも、LIG入社時に名乗った「まこりーぬ」という呼び名のほうが多くの方に知っていただけるようになりました。

きっかけは間違いなく「マーケターの大先輩取材シリーズ」という、その名のとおりの一連の取材執筆活動です。先日公開した記事でめでたく10本目を迎えることができました。ご協力いただいたみなさん、ご一読いただいたみなさん、本当にありがとうございます!!!

▼直近5本はこちら

(↑もしまだ読まれていない記事があれば、わたしのnoteなんてさておき、ぜひ取材記事を読んでくださいね!100,000倍有益です!!!)

▼その前の5本を振り返る前回のnoteはこちら

今回は自分の言葉で「マーケターの大先輩取材シリーズ」について振り返るべく、久しぶりにnoteを書いています。「取材記事を書くうえで自分なりに大事にしていること」「取材記事を10本一生懸命書くことで得たもの」の2本立てでつらつらと綴ります。どうか温かい心で、ごゆるりと楽しんでいただけると嬉しいです!

1.取材記事を書くうえで自分なりに大事にしていること

せっかくなのでこれからもっと取材記事を極め、再現性の高いノウハウへと昇華させるんだ!という意気込みもなくはないのですが(笑)、残念ながら私なりの取材記事の秘訣というのは前回のnoteから一切変わりがなく……もはやこれが本質ではないか?なんて最近思っています。

わたしなりの取材記事の秘訣があるのだとすれば、それは「だいすきなマーケターの先輩方に、その方だからこそ聞きたい話を聞いて、自分のようなマーケターに広く届けたい」という強い想いで作っていることだと思っています。これだけは自信をもって言えますし、逆にこれ以外は本当になにも自信がありません(笑)  ※前回のnoteより抜粋

1-0.取材記事の本質も多分、愛

上記はつまり「コンテンツには熱量が大切だ」という話と同じだと思っています。ベイジ枌谷さんの記事のなかでも「コンテンツには熱量が大切で、熱量とは異常性である」という話がありましたが、私が執筆する取材記事の場合、自分なりのワーディングにするのであれば「熱量とは愛である」です(笑)。

私は取材相手のみなさんのガチファンなので、毎回の取材が本当に楽しみでついあれもこれも質問してしまいます。この前のめり感はおそらく取材相手に伝わり、他のメディアではまだ言及されていないような思わぬ金言をいただけることがあります。「こんな金言、私だけに留めることなく多くの方に広めないと!」という一心で記事に盛り込んでいると、読んでくださった方の心にも同じく刺さり、ありがたいことに記事が拡散されていきます。

さらには、熱量が高ければ当然すぐ取材日を調整するし、情報の鮮度が高いうちに記事を公開したいと自然と思うわけですが、わりとこの辺のオペレーションがもたついていて残念な結果となる取材記事が身の回りに多いように感じています。記事だって結局は人と人のやり取りのなかで生まれるものなので、やる気なさそうなインタビュアーにどんどん話そうとは思わないだろうし、忘れたころに初稿を出してくるような会社の記事を「ぜひ読んでください!」とシェアする気にはならないだろうなと……。

熱量ってスタンスなので、コンテンツは当然ながらオペレーションまで、すみずみに影響を及ぼしてしまう。どうしたって熱量の有無は結果に表れちゃうんですよね。だからこそ私は「取材の秘訣は?」と質問いただいたら、「自分が好きな人に聞きたいことを聞く、以上です」とこれからも答え続けるんだろうなと思います。

……いやしかし、しかしですね?せっかくの振り返りnoteなので、一生懸命記事を書くなかで完全に自分のなかに落とし込まれたテクニック的な部分も少しだけ紹介します。あくまで本質は熱量ですが、よければご覧ください。その名も「どれも全部当たり前だけどやっぱり超大事だなぁと実践しながら腹落ちした文章術4選+α」です。

1-1.左脳で組み立てろ

ありがたいことに「読みやすい」というご感想をいただくことが多々あるのですが、おそらくがっつり左脳で構造を組み立てている点が影響している気がしています。取材当日は話を聞くことに一生懸命なので、いざ書き起こしてみると100%情報はとっちらかっています。それらを一度最小単位に分解して、どういう順序だと一番気持ちよく情報が頭に入ってくるのかを意識しながら大胆に構成していきます。結果、取材当日の流れとはびっくりするぐらい変わることもよくあります。

私の場合は書き起こしの後、要素を1枚の紙に手書きで書き出して俯瞰する→要素を取捨選択しておおまかな順序を決める→PCに戻り要素を箇条書きに並べて論理に破綻がないか確認する→やっと文章を整えだす……という流れで執筆しています。慎重派だな。

1-2.ノウハウとマインドのバランスをとれ

コンテンツがあふれるこの時代、正直なところノウハウ系のコンテンツはよほど新たな気づきがないとほぼ印象に残らないですよね。だからこそ取材相手の思想やビジョンなど、マインドに迫る部分を記事に盛り込むことは大事だと思っています。ただ一方で、マインドに偏りすぎると「このマインドはとてもすばらしく心に響いた。で、明日からどう活かそう?」となってしまう。よってノウハウとマインドは双方盛り込むのが自分のなかでは吉です。

ちなみにWACUL垣内さんのLP記事才流栗原さんの記事は何度でもTwitterのタイムラインに浮上する不死鳥のようなコンテンツなんですが(笑)明日から実務に活かせる明瞭なノウハウだからこそ、公開から数ヶ月経っても多くの方に読まれ続ける記事になっているんだろうなと感じています。

1-3.なくなく情報を削れ

個人的に一番つらい作業なんですが、やはり情報は泣いてでも削りメッセージを尖らせるべきだと最近改めて感じています。私の取材記事はついあれこれ伝えたくて10,000字がデフォルトだったんですが、10記事中最多PVのWACUL垣内さんのムダな仕事やめろ記事がなぜここまで読まれたのか振り返ってみたときに、要因の1つが論点のシャープさにあると感じたんですよね。

直近2本の記事はかなり意識して削ってまして、25,000字ぐらいの書き起こしから6,000〜8,000字におさめるようにしています。「このエピソードもいいんだけどなぁ……」と削るたびに泣いていますが、悔いは、悔いはありません!(涙)

1-4.金言は見出しにせよ

取材中に「あぁこれはすごく刺さる……」と思った金言は、80%ぐらいの確率で自分だけではなく読んでくださった方の心にも刺さり、ツイートにそのまま引用されることが多いと感じています。なので自分がいいなぁと思った言葉は当然太字で目立たせたり、できるなら見出しにしたりして積極的に強調するよう心がけています。

アナグラム阿部さん配配メール安藤さんの記事あたりから見出しのつけ方は特に意識をしていて、意図的に断定的な言葉づかいにすることもあります。あとは体感的に記事冒頭の金言は言及が伸びる傾向がある気がしておりまして、ここ最近は実験中です。

1-オマケ.コンテンツに隙を作れ

オマケで、これは枝葉の話でちょっとした工夫にすぎないのですが、5本目以降、読んでくださった方がついツッコミたくなるような小さな隙を意図的に作っています。きっかけはホットリンクいいたかさんの記事のアイキャッチ(OGP)画像に「WHO IS IKESHITA ??」と入れてみたことだったんですが、ちょっとしたコミュニケーションの起点になったんですよね。なによりこうした遊び心はLIGのカルチャーとマッチするなぁと思い続けています。最終形態はJさんの記事で、もはや記事のシチュエーションすべてがツッコミの対象となりました(笑)。

いまやマーケター大先輩取材シリーズはアイキャッチ(OGP)画像だけで口コミが出るので、本当にデザイナー様様だなぁと思っています。先日ディノス・セシール石川さんが「このアイキャッチのネタ感は過去のインタビュー史上最もツボ」と褒めてくださったのは純粋に嬉しかったです(笑)。

・・・

……ここまでなんだかエラそうに語ってしまい恐れ入ります。こうして整理してみると、「知識として知っていること」と「実践して自分に身についているもの」とには大きな差があるなぁ、なんて当たり前のことを感じました。さっきから当たり前のことばかり言ってて本当にすみません。ここからさらに日記が続きます。

2.取材記事を10本一生懸命書くことで得たもの

後半は、わたしが10記事書くなかで得たものをつらつらと綴りたいと思います。結論、いいことたくさんありました!!!

2-1.良質すぎるインプットを得た

前回のnoteにも書きましたが、この取材執筆活動の目的は「マーケターの大先輩のお話を聞いて自社のマーケティング活動に活かしたい」という一点であり、それは今も変わりません。毎回取材に行くたびに「あぁ、LIGのマーケティングのここを見直さなきゃ……」と凹みながら帰路につき、日々の業務へのアウトプットに悪戦苦闘しています。

取材執筆活動を通じたインプットって、めちゃめちゃ質が高いと思っています。事前準備から執筆まで相当時間をかけるため今でも各記事のサマリはすらすら言えるぐらい頭に入っているんですが、他人が書いた記事だとやはりこうはいかないですよね(笑)。人間は「知ってしまったからにはやらざるを得ない」という使命感をもってしまう生き物だと思っているので、あとはもう粛々と現場で実践あるのみだと考えています。

ちなみに、取材を続けるなかで1つ、マーケティングの本質のようなものにたどり着きました。私の言葉で表現するとすれば、マーケティングとは「妄想ではなくお客様を理解し、商品サービスを磨き上げて売上を伸ばす」こと。大先輩方がおっしゃることがあまりにこれらに帰着するので、私のなかではとても腹落ちしています。3人に取材したぐらいではここまでグッとこなかっただろうなぁ。

2-2.尊敬するマーケターの大先輩方と直接つながれた

これから万が一マーケティングの仕事を離れることになったとしても、自分の人生にとってかけがえのない資産になると思っているのは、取材相手であるマーケターの大先輩方との直接的なつながりです。もう本当に、ありがとうございます。

ホットリンクいいたかさんやベイジ枌谷さん、jigen_……いえJさん、ディノス・セシール石川さんとTwitterやFacebookで気軽にやり取りさせていただいたり、才流栗原さんや配配メール安藤さんとワイワイ食事をご一緒したり、WACUL垣内さんやアナグラム阿部さんから副業でお仕事をいただいたりと……もう本当に、ありがとうございます。

大先輩方には到底及ばないレイヤーにいる私ですが、みなさんとコミュニケーションをとっていると、自分の視座を引っ張り上げてもらっているような感覚を強烈に覚えます。ハードモードでカッコいいみなさまから刺激をいただくことで、私も少しはカッコいい大人になれるんじゃないかな、と。なかでもやはりWACUL垣内大先生にはたくさんの知識やチャンスをいただいています。いつも本当にありがとうございます!

2-3.いつかお仕事してみたい方々とTwitterでつながれた

ありがたいことに大先輩方だけでなく「この方の言葉はステキだなぁ」と思うみなさんにフォローいただく、フォローを返していただける機会が増えたと感じています。相互フォローっていつかお仕事ができるかもしれない関係性のはじめの一歩でもあると思っているので、普段の情報発信のなかで自然とこれが成り立つと個人的にとても嬉しいです。

実はTwitter経由でLIGへのお問い合わせもちょこちょこいただけるようになりました。当然ながらLIGのブランド・商品があってのお問い合わせですが、私が書く取材記事もLIGを思い出してくださる1つのきっかけになっているといいなぁと思っています。だからこそ私は今日も記事を書きますし、たわいもないLIGの日常をつぶやいていきます。

2-4.あつかましくも存在感が出てきた

正直なところ1本目の取材記事は「LIGの記事」ですらなく、「いいたかさんが登場している記事」としか認識されていなかったと思います。それが少しずつ、回を重ねるたびに、嬉しいことにTwitter上で「LIGのまこりーぬさんの記事が〜……」と言及いただく回数が増えていきました。当然取材相手のみなさんの影響力に比べると微々たるものですが、わずかに自分の存在感がオンライン上に増している感覚があります。

これはやはり10本執筆を続けることで得られたものだと思っています。どんなに優れた取材記事が書けたとしても、おそらく1記事ではこの状況は作れないですよね。

2-5.編集ライティングの仕事が増えた

嬉しいことに、記事を執筆する仕事が本業でも副業でも明らかに増えました。今だと多分週に1本はなにか書いていると思います……うおおおおお

▼WACULさんの研究レポートをたびたび書いてます

▼アナグラムさん運営メディア「Marketeer」でライターをはじめました

僭越ながら「編集者」「ライター」としての役割を期待いただくことが増えていて、当然その期待には全力で応えたいと思っているのですが、私はあくまで「マーケター」という肩書でいることにこだわりたいと思っています。

正直なところ入社時からずっと「マーケターと名乗るのは恐れ多いなぁ……」と思っているんですが、引け目を感じて名乗らないぐらいなら、少しでも理想のマーケターに近づくためにあえて名乗ろうというマインドです(笑)。

また一方で、私がもしマーケティングの現場から離れれば、編集者ライターとしての価値は下がる一方だと思っています。現場にいないと、先輩方に聞きたいことのタネがなくなっちゃいますからね。今ほど記事が熱を帯びることもなくなってしまうでしょう。

……いやぁ、改めてなんですが、幅広いマーケティング業務を任せてくれるLIGには本当に感謝しかありません。LIG、ありがとう!こんな会社なかなかないよ!!!

・・・

さいごに

改めまして、取材記事を読んでくださったみなさん、サポートしてくれたLIGの同僚たち、なにより取材の機会をくださった大先輩方、本当にありがとうございました!11本目以降は現状未定ですが(笑)、みなさんに忘れ去られないうちにまた必ず。

余談:取材にいくたびに自分のネタ写真素材が溜まっているのですが、当noteのアイキャッチ(OGP)画像には最もアホ感の強いお気に入り写真を選定しました。CPA SAGETAI!

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