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【詩】ふれた てのひら【短文朗読】

☆所要時間:1分
☆人数 :1人用
⚠この台本は、改変・アドリブ不可でお願いします⚠



囲われた
白い部屋の中では

意地も
恥じらいも
無意味なことだと
誰が言うでもなく

わたしは
あなたの背にふれる
あなたは
わたしの手にふれる


ほんの わずかであっても
あなたのために なるのなら
なんでもしたい

できなかったことは
後で散々泣きましょう

追追
悔やんで
泣きましょう

今できるのは
この掌で できることくらい

それでも
それだけでもと
ふれるのです

ふと戻る意識と共に
名を呼んでくれることが
うれしくて

頼ってもらえることが
うれしくて

悲しみの中に見つけた
小さな幸せ

夜明けを迎えられることに
感謝して

消えてしまいそうな希望を振り絞って
「またね」と笑った





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