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せめて洋服は「明るく」いきたい

ここ半年ほど前から、身辺をスッキリしたくなり、衣類をたくさん捨てた。洋服選びのわずらわしさから解放されたくて、残したのは、黒グレー、紺と、コーディネートに迷わない色のみ4~5着。クローゼットはスッキリ!満足だった。

しかし、先月、スピーチコンテストに出場することになり、先輩たちにアドバイスをもらっていた時、
「当日はどんな服着るの?洋服選びも大切よ!」
と言われ、zoom越しに持っている洋服を見せると、唖然とされた^^;
「地味すぎ!」

「ですよね~~・・・(*_*;」

で、あわてて明るい色のセーターを探しにイオンへ。

せっかく捨てたのに、また買うのか・・・
少し、不満気味に何件かのお店を周り、パステルカラーのセーターを探す。

そもそも、自分はパステルだけは着ない!と若いころから決めていた。自分には似合わないから、という理由だけど、本当に似合わない。

これは思い込みでなはく、実際、数年前にカラー診断というものをして、自分は「冬」タイプだと知り、納得。濃い色か、モノトーンが似合う一方、淡い色は顔がくすんで見えるからNGということ。やっぱりね。

だけど、今回は”ステージ衣装”と割り切って、春らしいパステルにターゲットを絞って探しまわった。
自分が美しく見えるかどうかではなく、画面の”見栄え”最優先。

しかし、今まで、手に取ることもなかった色合いの服をあれこれ見ているうちに、なんだか気分がウキウキしてくる。
なぜだろう?
パステルって本当、綺麗。身に付ける気にはならないけど、見ている分にはただただ可愛くて綺麗。

そう言えば、昔、銀行のロビーで働いていた、ある冬の日。
黒やグレーのコートを着た客で埋まっていたロビーで、とある年配の女性が、着ていた黒のコートを脱いだその瞬間。
藤色のモヘアのセーターが、ぱぁ~~~っと花開いたように、現れた!
「美しい!」
まるで、ごつごつした黒い岩や土がむき出しになった、冷たい山肌に一輪の藤色の花が咲いたよう。
年末の混雑で忙しく心に余裕がなかった自分も、一足早く春の訪れを疑似体験させてくれた、そのセーターの女性にしばらく見入ってしまった。
自分が身に付ける洋服でも、自分だけでなく、それを目にする他人をも、良い気分にできるものなのね。

さて、もう春はそこまで来ている。
洋服への向き合い方を少し変えて、せめて、この春は、職場で、また、コンビニですれ違う見ず知らずの他人でもいい。
周りの誰かにささやかでもいいから「ほっこり」を届けたい。
そんな意識で洋服を選んでみるのも悪くないかも。



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