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年下元カレとの旅行の結末

昨年の秋、元カレと、ゴルフ旅行に行ってきた話。
9年遠距離恋愛を続け、1年前に別れた16歳下のその彼は、ゴルフが趣味である。
一方、自分はゴルフはしない。

まだ付き合っていた5年ほど前、共通の趣味を持ちたくて、健気にも一度挑戦したことはある。
数回打ちっぱなしで練習しただけでコースデビューもした。

当然スコアは散々たる結果で、その後二度とクラブを握ることはなかった。
ちなみに、この1回のために彼は、クラブ、シューズ、ウェアを買い揃えてくれた。

遠距離に疲れ、自分から1年前に別れを告げた後も、時々連絡は取り合っていて、友人として良好な関係を保っていた。

そして、秋に唐突にゴルフ旅行を提案してきた。

彼と別れてからのこの一年は、趣味の手芸や小説を書いたり、イラストに挑戦したりと、家に籠って日々それなりに充実していた。

それでも、インドア生活が続いていたので、ゴルフはともかく、”旅行”というワードに惹かれた。
お互い新しいパートナーが出来たわけでもないので、気分転換にいいかも、と軽い気持ちで応じ、当日を迎えた。

実際、ドライブも含めて、一緒に過ごす時間は楽しく、1年ぶりとは思えないほど自然に笑い合えた。

ゴルフ場に併設された宿泊施設にはホテルとコテージがあり、自分たちはコテージに泊まった。県内で人気ベスト1に選ばれているそのコースは、山のてっぺんにあり、ちょうど紅葉の時期と重なって、素晴らしい景色に囲まれていた。

今回も、事前に何度か打ちっぱなしに行って練習した。付け焼刃だとわかってはいても、何もしないでは恐ろしくてコースになど立てない。

しかし、もっと悲惨なことになった。
5年前の初コースの時よりさらに酷いスコアを叩き出したのだ。

年を取るごとに、自分のできないことに遭遇すると卑屈になりやすくなった気がする。
ほぼ初心者の自分が上手くできるはずなどないのに、出来ないことにイライラする。
そして、「どうせ自分は・・・」と、自虐的になる。

元カレはそんな私のご機嫌取りプラス、何の知識もない自分のために、距離ごとのクラブ選び、そして、ちょっとでも前に飛べば(基本、前に飛ばない)、「ナイスショっ!」「イイじゃん!!」と声掛けは忘れない。
そんな雑役に追われ、自分のゴルフには集中できず、いつも通りのプレイはできなかったようだ。


彼は本当に楽しめたのだろうか・・・?

そんな疑念を残しながら、一泊二日の旅行は終わった。

そして、好きでも得意でもないゴルフが決定的に嫌いになった。

しかし、今回のために買った秋物のウェアと、打ちっぱなしの会員カードにはまだ結構な残数がある。

どうしよ。。。


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