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【10分でnote】纏う香りをアップデートした話

ここ1〜2年、好きな香りには出会っても纏った時にしっくりこない、というのを繰り返していました。ちなみに私さまの香り遍歴については↓のとおりでござる。


◾️どうにもしっくりこないのだ。

●ディプティックのフルールドゥポー

監査部部長なんて堅い役職を拝命してドヤドヤしていたんでしょうね、敢えて少し穏やかな印象を持ちたくて、つけやすいけど女性的な香りを探していたように思います。
ディプティックというメゾンへの憧れや、その当時大好きだったインフルエンサーのお姉様の愛用品、というのが決め手で、そこに自分がつけて納得感のある香りなのか、という視点はなく。
香りのストーリーはとても素敵で、ボトルデザイン含めて大好きではあったものの、毎日身につけたいか、といえば答えはノー。
少しずつ遠のいて、監査部から異動となって事業部へ移ったこともあり、次の香りを購入したタイミングで手放しました。

ウォルプタス(快楽の意味)という名の娘を生むことになるプシュケとエロスの神話の愛にオマージュを捧げます。この伝説を表現する香りがムスクです。「Fleur de Peau(フルール ドゥ ポー)」のムスクはコットンのように柔らかく、ふんわりとして、心地よい香り。アイリスとアンブレットシードがムスクの香りを引き立て、触れられるかのような錯覚を覚えます。
アンブレットシードはハイビスカスの一種である花の種子を原料にしています。その香りは比類ないほどの豊かさ。甘く、かすかに動物的な香りに、洋ナシとプラムのようなフルーティーなノートが重なります。

公式ホームページより

●ディプティックのオーローズ

こちらはオードパルファンが限定サイズのミニボトルで出た時に半ば衝動買い。
…したのはいいものの、そこまでわたし、薔薇の香りが好きではなかったんですねー(バカ)。
薔薇の香りに青っぽさがあるならばまた違ったのでしょうが、瑞々しいながらも薔薇に次ぐ薔薇、という感じで、自分が求める尖った要素がまるでなく。
単品では自分に似合わないなーと思うので、何かしらの香りとコンバインする用に使っています。

ローズの花のこれまでとは異なる解釈によって、オードパルファン「Eau Rose(オーローズ)」は、この花の全く新しい多面的で、こぼれ落ちるほど豊かな表情を表しています。
この香りの構成では、ダマスクローズとセンティフォリアローズのエッセンスとアブソリュートが、この花の存在を強調しています。この「Eau Rose(オーローズ)」のオードパルファンとオードトワレには、さらにFirad rose(フィラッド ローズ)のエッセンスが配合されています。このエッセンスには、思いがけないようなライチのフルーティーなアクセントと、意外でありながらも自然に存在するカモミールの甘いアクセントと、アーティチョークの独特なベジタブルアコードがあります。調香師たちは「素晴らしいローズの花は必ずアーティチョークの匂いがする」と話しています。自然が生み出す幻想にインスパイアされた、意外性をもちつつも鮮やかで心を躍らせる特徴を備えたローズを表現しています。
「Firad rose(フィラッド ローズ)」は、花を最初に抽出した後に残るフローラルウォーターを「アップサイクリング」によって獲得したローズのエキスです。このプロセスによってローズの繊細なあらゆる香り、特にライチのようなフルーティーなニュアンスを表現することができます。

ボトルに描かれている画には、てんとう虫がローズの花びらの中に隠れています。ローズを守るために、てんとう虫はローズの花を脅かすあらゆる昆虫を食べてくれます。

公式ホームページより

●ディプティックのタムダオ

初ディプティックが同ラインの固形石鹸だったこともあり、ずっと欲しかったタムダオ。
パッケージの中にぞうさんがいる!ぞうさん!
サンダルウッドは大好物なので、店舗でオードパルファンとオードトワレ、両方くんかくんかして、より樹々の生命感が強く感じられたオードトワレを購入しました。オードパルファンはお寺っぽさがより強い感じ(香りを表す言葉など持ち合わせていないのですごめん)。
こちらはなんかお線香の匂いがするー、と、当時の部門のスタッフ(端的に言って嫌いな人)に言われてから会社につけていく気になれず。せっかく好きな香りなので、お買い物や旅行の時につける香水になってしまいました。

アジアのスパイスがサンダルウッドとそのクリーミーなニュアンスを捉え、「Tam Dao(タム ダオ)」の故郷を思わせます。
インドシナの神聖な森の思い出。寺院で焚かれるサンダルウッドの、かすかにスパイシーで柔らかいベルベットのような香り。メゾンの創業者の1人 イヴ・クエロンは、子供時代のこの香りを忘れることはありませんでした。マイソールのサンダルウッドの崇高な香りが特徴です。
東インドのサンダルウッドの良質な成分を得るため、樹齢60年以上の木だけを使用しており、極めて希少なエッセンスが抽出されます。

タムダオのボトルにはゾウが描かれています。昔、ゾウたちは神々に敬意を表して燃やすために寺院までサンタルの巨木を運んでいました。

公式ホームページより

◾️自分ディプティック向いてないんじゃないか説。

立て続けに何本か使ってみたものの、どうにも自分の生活に合わなかったり、そもそも自分自身にしっくりこなかったり。
良質な香料、秀逸なビジュアル、ストーリーのある店舗内観に魅力を感じていましたが、どうやら自分にはフィットしないんじゃないか、と気づいてしまった次第。
キャンドルはやっぱり大好きだから買っちゃうし、ミニサイズのフレグランスなら使ってもいいかなって思うし、でも毎日身につけたい香りでは多分、ない。

●ディプティックのシティキャンドル

都市をイメージした香りのキャンドル!なんたるエスプリ!(エスプリの意味は知らない!)
毎年一つ、遠いお国のキャンドルから購入してまして、ニューヨーク、パリ、ロンドンと手に入れて今年はベルリンでござるよ!

今年は無事ベルリンを捕獲しましたよ。

◾️出会ってしまった、40になる年の始まりに。

そんな感じでしっくりこない香りを纏いつつ仕事中に見かけた広告で、ディオールのパルファンラインのニュールックが発売されることを知りました。
ニュールック1947はむせ返るようなレディな香りだったのであまり興味はなく、でもなんとなく記事を読んでみたらものすごく興味を惹かれました。
何それアルデヒド?って身体に悪そう!でも身体に悪い匂いってまた嗅ぎたくなっちゃう匂いだよね!知ってる!となって、どうにもこうにも気になってしまったのでそのままGINZA SIXへ。
2024年2月に発売になったニュールックは、アルデヒドのツンとくるようなフレッシュな香りとフランキンセンスのミステリアスな香りがミックスされて、パワフルで強くしなやかな印象でした。
それが少しずつ肌に馴染んで、時間の経過とともにまさかのアンバーが出てきて落ち着いた香りに。ここにきてわたしの大好きなアンバー!
そんなの、そんなの…そんなの欲しい!

「ニュー ルック」は、コントラストに満ちた革新的なシルエットを描く、衝撃的なコンポジション。伝統的なアンバーフレグランスの域を超える、大胆なクリエイティブ アプローチから生まれました。

1947年、クリスチャン・ディオールは、アイコニックな「バー」スーツをはじめ、しなやかかつ建築的なスタイルでデザインされた大胆でエレガントな「ニュールック」を発表し、ファッションに革命を起こしました。この貴重な遺産は、現在もディオールのクリエイターたちによって再解釈され続けています。そして今回、ディオール パフューム クリエイション ディレクターのフランシス・クルジャンが、この遺産を受け継ぎ新しい香りのシルエットをデザインします。

ニュー ルックは、一瞬で心を惹きつけてやまない独特なフレッシュさを放ちます。大胆に配合したアルデヒドが、ミステリアスなフランキンセンスと重なり合い、やがてアンバーのニュアンスへと広がっていきます。香りのインパクトをもたらす、センシュアルで包み込むようなスキン セントです。

公式ホームページより

半年ほど欲しいなー欲しいなーともだもだしていたのですが。
今週お取引先社長様に大したもんだね、と褒めていただくことがあり、普通なら喜ばしいことなんですけど素直に受け止められず。
言ってしまえばクレーム対応だったのですが、その時、自分の対応そのものではなく、本社から部長職が謝罪に来る、ということ自体を大きく捉えてもらえるのだと感じてしまったのです。
わたし自身すごく頑張ってお仕事したつもりでしたが、それよりもわたしの名刺がすごく良いお仕事をしたように感じて、褒めてもらったのにも関わらずしょぼ、となったのです。
ダメだなぁ、名刺よりも役職よりも、わたし自身がなんかもっとちゃんと、ちゃんとした人にならないとダメだなぁ、と思ったときに、こちらの香りを思い出しました。
パワフルで、しなやかで、厳格で、でもリラックスしたゴージャスな香り。
うん、今わたし、あの香水が欲しい。

ということで、ディオールのニュールック、買ってきました。
身に纏っていて安心するし、自分を強くしてくれるし、でも帰りがけには落ち着いてリラックスしていられる穏やかさがあるし、すごくすごく、大好きな香りです。
40歳になるこのタイミングでわたしに寄り添ってくれる香りに出会えてすごく幸せです。買ってよかった。

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