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水事業編#5-おまけ 下水のCOVID-19監視について

海外研修でBerkeleyのNelson研を訪問した際に下水からのCOVID-19の分野の研究に興味を持ったので、自分が所属している都市工学専攻の片山浩之教授にお話をお伺いしました。
個人的には国内での応用には非常に可能性を感じる一方で、海外ではCOVID-19に限定した場合はブームが終わっておりあまりスケールアップはしなそうという感想を持ちました。
Q2の部分のアイディアのお話と、Q3の応用利用について面白い案が出るといいなと思いました。メモ書きを写した都合上、常体となっていて文章のつながりが若干問題があることはすみません。

Q1.COVID-19検知の今後の技術的な課題は?
資料の容量を増やす方向性ではない。
使い方として1つのデータの精度の高いものではなく、100サンプルや1日に5回とか多くの場所で取得するというのが目的。
今はパッシブサンプル(長い期間ウイルスを蓄積させる方法)を用いていてテストをしたら結果が出るっていうレベルで収まっている。その時の測定値が高ければ高いほど真の値を超えることはないため、精度の評価ができない。
また、PCRをする人のところに運ぶ方法を確立されていない・冷蔵保存すると劣化するという研究室外の部分に問題がある。
データが散発として存在しているだけであってデータが使える状態で使われていない。下水道局はデータを取ることができるがデータの使い道がなく、保険部局は下水道局に指示することができない。
技術面での一巡終わっていて社会実装についてはアイディア勝負の段階になったので、良いアイディアを考えたい。

Q2.技術の社会実装先にはどのようなものがあるか
クラスターが発生したら困るところで理由づけとして実施する。
感染リスクが高いところの理由づけの例としてコンサート会場等日本人としてはちょっと行くのはやめてくれよ。。。という部分で検査を実施して安心感を与えるなどが挙げられる。
経済的に前向きに回るような仕組みを構築したい。

Q3.COVID-19は今後重要度が下がっていくと考えているが、他の応用性はあるか?
今の日本ではただの風邪では済まない人がたくさんいるので、COVID-19の検知の需要はあり続けると考えた。
最も野心的な用途としては、メタゲノムで色々な病原菌を確かめることが挙げられる。しかしどこの下水をどう調べるのか?ははっきりしていない

現実的な活用方法としては下水を溜めておいて、突発的なサル痘とかの病気に関して調査をして分析することが挙げられる。下水を浸しておいたものを乾燥させておいておくと保存できる。
ただ、保存の技術と組み合わせても科研費が通らなかった。
薬物中毒等のケミカル系には使えないことがわかっている。

ここまでお読みいただきありがとうございました。