見出し画像

自分の武器

自分は今まで自身がごく普通な人間だと思っていた。やることのほとんどは人並みにはできるが、決して突出するほどでもなく、特に特徴があるわけでもなかったので、なんとなく何か一つに秀でている人たちに劣等感を感じている人生だった。

でも最近ようやく自分の武器に気づいた。今でも、別に自分が特別だとは思っていないが、自分が当たり前だと思ってやっていたことが意外と当たり前でないことがわかり、また他の人にも指摘されるようになって、ようやくそれが自分の武器になり得ることに気づいた。

それは好奇心行動力だ。

「武器」というと努力して得る技術だったり、天才的な頭脳だったり、普通の人が成し得ない経験だったり、独特な発想力だったり、かなりの少数の人しか持っていないものだと認識していたため、自分には武器がないとずっと思っていた。

好奇心や行動力でいうと、意識さえ変えれば誰でもできることだから、人より少し好奇心が強めだったり、行動力が高めだったりすることは気づいていたけれど、武器というには弱すぎな気もしていた。

けれど、「できる状態にある」ことと「実際にやる」ことは似ているようでかなり違うのかもしれない。

たとえば、好奇心の話でいくと、私はお誘いを受けたイベントや食事会などはスケジュールさえ合えば行くようにしている。
まず、誘っていただける機会がありがたいし、何より好奇心がくすぐられるからだ。
私は何かを選択するときに、自分がワクワクする方を選ぶのだが、そのワクワクすることとなる1番の要素として、いかに自分とかけ離れた世界に行けるかがある。そしてその次に、自分が成長できるか、が来るが2つは大体イコールだ。知らないことを知ることは私にとって大きな成長だからだ。

人によっては興味のないイベントに行くことを億劫に感じたり、知らない人しかいない食事会に行くのが不安だったりして、「行くことができる状態にある」のについ断ってしまうこともある。けれど私は未知であればあるほど、ワクワクするので「実際に行く」ようにしている。
それによって新しい分野や人との出会いが生まれ、その瞬間は理解できないようなことでも今後の人生で繋がってくる一つの点ができる。

行動力も好奇心と似ているが、とりあえずやってみる、触れてみる、行ってみることだ。後先はあまり深く考えず、とにかく実践あるのみ。
私は成功をしようとしているのではなく経験を得ようとしているので、何をしても失敗に辿り着かないため怖いもの無しだ。

また、最近行動力という部分で意識的にしていることが二つある。
一つは、少し図々しいと思われる可能性があっても、尊敬の意を込めた上で、お願いしてみることだ。
今まで、申し訳ないと遠慮していたことでも、意外と頼まれた側は気にしていなかったり、むしろ嬉しいと思っていたりすることに気づいた今では、迷惑のない(と自分が思っている)範囲で頼むようにしている。
二つ目は、すぐその場でやることだ。
後回しにすると忘れてしまったり、熱が冷めてしまったりでグダグダしてしまう。思い立ったが吉日。何か思い付いたり、教えてもらったりしたことはすぐに行動に移して実践する。そうすると身につくのも早くなるし、忘れることもない。


私はこの文章を通して、自分が人より秀でていることを自慢したいわけでも、好奇心や行動力を持ってほしいと伝えたいわけでもない。

私が伝えたいのは、誰しもが武器を持っているということだ。
そして、それは自分で気付いていないケースが多い。私がそうであったように、自分のことだから自分では当たり前だと思ってしまっているからだ。
武器は必ずしも他人より秀でているというわけではなく、単純に他人と違うというだけでもいいのかもしれない。
そして、自分の武器に気付くことは自己肯定感の向上に繋がるだけでなく、更にその武器を伸ばせるチャンスが生まれるので、とても大事なことのように感じる。
これからも自分と向き合う時間を大事にして、今持っている武器を最大限に活用しつつ新しい武器を手に入れようと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?