コロナ時代のドイツ旅行記(1)
世界的なパンデミックが始まって1年半以上経ちますが、海外出張はこれで3回目。今回は最も難易度が高くなっており、ひとつひとつのステージをクリアしていくサバイバルゲームのような旅でした。各国政府発表の細かい規制や例外を理解する論理力、さらに裏情報を収集する情報力、欲をコントロールする理性が必要で、簡単ではありませんでした。備忘録として、とくにコロナ関係の要点は詳細に残します。
準備と、旅の計画
・ワクチン接種は集団接種で予約。1回目:7/9、 2日目:7/30
・離島は、ワクチン接種が早く、私の年代(65歳以下)の第1回目接種が7/9に始まった。朝から待機して1番乗りで予約を取る。予約枠の取り合い合戦みたいな感じではなかった。この年齢層では、あまり真っ先に打ちたい人がいないのだろうか…。
・2回目の後、じぶんのパスポートを窓口に持って行き、その番号が記された接種証明書(ワクチンパスポート)を発行してもらう。石垣市の場合は、福祉センター。
・2回目接種日から数えて2週間以降のフライトを取る(ワクチンパスポートが有効化するのが2週間後だから)
・現在、日本からドイツへ入国する際、ワクチンパスポートがあれば(あるいは回復証明書があれば)、PCR陰性証明書の提示は免除される。入国後の隔離や、登録義務も免除される → 平時の旅行と同じ。でもこの状況が感染状況によっていつでも変わりうることを覚悟しておく。場合によってはキャンセルも躊躇しない覚悟。キャンセル保険はたっぷりかける。あまり先が見えない状態で予約せず、出発近くなってから予約して発券(つまり高い!)。
・詳細を記すと:出発時点で、石垣市でPCR検査の英語の証明書を出してもらえるところは無かった。東京でストップオーバーして検査すれば良いのかもしれないが、ストップオーバーは帰路の隔離にあてないといけないため、離島暮らしだと現実的にワクチン証明書か回復証明書という手段しか選べない。(今は変わったかも)
・予約時に、旅行代理店からワクチンの種類を聞かれた。欧州は、ロシア製と中国製を認めていないようだ。日本製を待つと言っている人は、この辺微妙ですね。
あと、もう述べる必要もないけど、いちばんたいせつな準備。出発前2週間の自主行動制限。ワクチン を打っている安心感はあるけど、出歩かない、外食しない、人に会わない(お誘いもやんわり断る)、運動するなら海でなど。
帰国時の隔離場所の用意
・ドイツから日本へ入国する際は、ワクチン接種済みであっても、フライトに乗る前72時間以内のPCR陰性証明書の提示が必要。さらに、入国時にPCR唾液検査がある。ぜんぶ陰性であっても、ワクチン を打っていても、2週間の隔離が義務。(仮に無症状で陽性反応が出たらどうなっていたのだろう、、、? それを考えると恐ろしい。日本に戻ってこれず、ドイツで2週間ひとりで孤独に過ごさねばならないということだから。)
・ドイツは感染者数が低い数字で安定しているから上記のような措置だけど、仮にオランダを経由して帰国した場合は、政府の用意するホテルに3日間監禁される(私より2週間先にオランダから帰国した息子は、横浜のアパだった。窓が開けられないため閉塞感がある。お酒も厳禁。冷たい弁当の配給のみ)。そのため今回はドイツ往復のみにした。
・公共交通機関を使わず、レンタカーで移動すれば、自宅へ戻り、自宅で隔離してもよいとされている。つまり、沖縄と北海道の人は、入国した都市(東京か大阪)でホテルなどを自前で用意する必要あり。
・わたしはこういう時のために春から東京にも拠点を持った。およそ3週間半の旅だけど、ドイツ現地は4泊、ほとんどを東京で隔離期間として過ごすことになる。レンタカーも「乗り捨て」予約してから出発。
パッキング
・万が一の、陽性になって2週間の隔離命令が下った時のために、着替えや非常食(日本食のインスタントやレトルト)、トレーニングウエアを多めに
・喘息の吸入器(ふだんはセルフコントロールにより服薬していないが)や解熱剤もねんのため持参
8/18(水)国内線 石垣ー羽田便
なんと、しょっぱなから、満席のフライト。東京も沖縄も緊急事態宣言が出ているのに、、、ゲートは家族づれ、カップル、学生たちなどで賑わっている。
東京の人は、ふだんから密に慣れているようでもあり、こっちは反射的に人を避けながら歩いてしまう。みなさんリゾートからの帰りなので開放感たっぷりで、おしゃべりしている人がいっぱいいてうるさい。機内でもちょいちょい咳やくしゃみをする人がいる。これにもみんなが慣れてしまっている感がある。もし日本帰国時のPCR検査で引っ掛かったら、まずこのフライトを疑う。
この日は国際線の乗り継ぎのため、実家で1泊。
8/19 (木) 国際線 羽田ーフランクフルト便
羽田空港でジョガーパンツとスニーカーでウロウロしてたら、オリパラ選手に間違われたのか、何かお探しですかと声をかけられた、、、そういえばそういう時期でした。
↓ゲート近くにあった、選手たちの寄せ書き
基本的にはチェックイン時に、ドイツ入国に必要なコロナ関係の書類を見せる。(石垣島でのチェックイン時も。)石垣島で取得したワクチン証明書を提示。
人影はまばらだけど、空港の飲食店はちらほらオープンしており、去年9月にパリに行った時よりは活気がある。オリパラのおかげ。基本的にはオリパラ関係者か、留学組と、ほんの少しのビジネス関係者しかいない。ラウンジもやっていたので、のんびりコーヒー。
キャリアはドイツのルフトハンザ航空。搭乗前、布マスクを不織布マスクに変えるよう言われる。ドイツは、マスクの種類を細かく決めているようだ。
機内は空いていたが、一年前に比べるとずいぶんたくさんお客さんがいる。一列に2〜3人は座っている。サービスも簡素化されていて、飲み物は一度に配る。以前は食前、食事時、食後、など数回に分かれてたたけど、今回は水とビールとワインとコーヒーを一気に頼む、みたいな。 アルコールティッシュは搭乗時に笑顔とともに配られる。
コロナ禍の旅はとにかく、感染しないように緊張感を保つ必要があります。なのでリラックスもうまくできない。ふだんは読書したり、作品のコンセプトを考えたりするのだけど、今回は何も考えないようにするため、Netflixのドラマをダウンロードして一気見。(みなさんおすすめの愛の不時着です)
ドイツの陸地が見えたとき、感無量でした。それだけ、そこにたどり着くまでにいくつもの関門があったからでした。
フランクフルト空港に到着し、ドイツ入国時は、ふしぎとコロナ関係書類を提示する必要はなくて拍子抜け。(EU国籍を使って入国したからかも?)
夜遅くブレーメン空港に到着し、タクシーでホテルへ。チェックイン時に、コロナ関係書類を求められた。
コロナ関係書類とは
・ワクチン証明書
・PCR陰性証明書
・回復証明書
のどれか。もし何もなかったら、その場で抗原テストのキットを7ユーロ(1000円)で買って、テストする。これで陽性だったら泊まれない、つまり文字通り露頭に迷うということだ。恐ろしい。
とにかく無事チェックインして、ドイツビールとプレッツェルで簡単な晩ご飯。
〜続く〜
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?