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素材と匂い、忌避の香り

私のアトリエは限りなく熱帯に近い亜熱帯の石垣島にあり、古い家屋なので、年間を通してさまざまな生き物が侵入してきて、家賃も払わないのに住みついたりします。

アトリエに毎日行くわけでもないので、数日置くとだいたい何かしらの糞があちこちに転がってます。その主は誰なのか、対策のためにまずそれを把握します。最近は形状からだいたい把握できるようになりましたが、最初は毎回「これはなんじゃ?!」状態でした。

そして掃除をしていくうちに、段々とどんな素材に糞尿が付着するのか、わかってきました。紙のような素材がいちばんひどい。次に布。障子のように垂直ならそうでもないけど、平面に置かれているものはひどい。

紙や布は、匂いをほどほどに吸着・保留し、徐々にリリースしていく素材。紙が糞尿のムエットのように機能し、縄張り争いに貢献しているのでしょう。そのため、紙や布などのいわゆる天然素材は、まず箱に保管するようにしました。表面がツルツルなプラスチック、ガラス素材は、匂いが吸着しないからか、あまり糞尿が残されません(でもゼロではない)。いちばん良いのはメタルのブリキ缶。木材はコーティングによりますかね。

そしてふしぎと椅子の表面は、やられそうでそれほどでもありません。人間の匂いがするからかな? 棚の中とかはターゲットにされやすい。許可してないのに、自分の部屋にされちゃいます。隙間を塞ぐのは必須。

嗅覚の視点から害虫駆除していくと、効果的です。スズメバチがアトリエの天井に巣作りを始めたころ、調香でベチバーを使った時にバタバタ反応してるのがわかったので、ベチバーをエタノールで希釈し、さりげなく扇風機で巻いたり、床や天井の隅々中までスプレーしたらいなくなりました(保留性を高めるためにDPGを足すとさらに良し)。攻撃してくるかなー?とも思ったので、こっそりと、気づかれないように(危険なので真似しないでくださいね!)アリの行列は、エタノール(台所用アルコールでもいい)でとことんその跡を拭き取るといなくなります。石垣島の人は、月桃蒸留水を野菜の新芽にスプレーして、害虫避けにします。ネズミは、うちの犬に定期的にうろうろしてもらうといなくなります。

誘引と忌避。嗅覚は、どちらにも働きます。匂い香りを使いこなしましょう。

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